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興国寺 書院庭園 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の漆>

2023.11.29(20:20) 1660

池を巡りてお昼前(2022.12.13)

<コース> 冬の青春18きっぷ
【往路】JR天王寺(6:13) → (紀州路快速) → JR和歌山(7:22→7:24) → JR紀伊由良(8:20)

紀伊由良駅 → 徒歩15分 → 錦花堂・由良〒 → 徒歩30分 → 興国寺

【復路】JR紀伊由良(11:17) → (きのくに線) → JR海南(11:57) → 海南駅前(12:08) → (紀伊バス) → 琴の浦(12:15) → 徒歩10分 → 毛見〒 → 徒歩5分 → 競技場前(12:46) → (紀伊バス) → 紀三井寺(12:52) → 徒歩5分 → JR紀三井寺(13:02) → (きのくに線) → JR和歌山(13:09→13:15) → (紀州路快速) → JR大阪(14:43)

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鷲峰山 興国寺(臨済宗妙心寺派 紀伊之国十三仏霊場第八番)

 境内の高所に建つ開山堂へは書院横の白壁沿いを上りますが、

その途中、書院庭園らしきものが目に入ります。

塀越しに良く見える場所を探していると、開山堂の横から庭に抜ける道がある模様。

そこから階段を降りると庭園に。

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白塀の向こうに見える庭園

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庭園へは山側の細道から

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高く聳える紅葉

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紅葉の下から池越しに書院を見る

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池の畔へ道を下る

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心字池の畔に至る

『庭園は心字池を中心に配した池泉回遊式庭園。

周囲の高台には楓が植えられ、その下には蘇鉄と岩を配している。

岩は地元紀州の緑岩で、書院縁側から池越しに見る風景は龍門滝を表している。』

とあります。

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山側の石組

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蘇鉄と紅葉

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石段に散り敷く紅葉

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池の畔は上下共に深紅

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これが龍門滝か?

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書院近くまで伸びる心字池

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池に架かる石橋上から

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回廊脇の紅葉

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書院前から白塀を見る

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書院から見た池と庭園

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池の向こうに聳える紅葉

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池の向こうに見える石組

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書院側からの龍門滝遠望

 時期的なものもありますが、書院前からの眺めは赤、書院周りは緑と

立つ場所に拠って印象が異なりました。観光寺院ではなく禅道場なので、入山料も不要。

天狗堂以外は外陣からの参拝でしたが、書院の池泉回遊式庭園も間近で見ることが出来、

「拝観は御自由にどうじょう!」 と言った雰囲気です。

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心字池と書院

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白塀から書院を眺める

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開山堂から降りて来た道を戻る

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蹲(つくばい)

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石灯篭

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最後にもう一度、庭園を振り返る

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お昼は鯖寿司+目張り寿司

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興国寺 庫裏と書院 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の陸>

2023.11.28(19:51) 1659

大きな庫裏の木の下で(2022.12.13)

<コース> 冬の青春18きっぷ
【往路】JR天王寺(6:13) → (紀州路快速) → JR和歌山(7:22→7:24) → JR紀伊由良(8:20)

紀伊由良駅 → 徒歩15分 → 錦花堂・由良〒 → 徒歩30分 → 興国寺

【復路】JR紀伊由良(11:17) → (きのくに線) → JR海南(11:57) → 海南駅前(12:08) → (紀伊バス) → 琴の浦(12:15) → 徒歩10分 → 毛見〒 → 徒歩5分 → 競技場前(12:46) → (紀伊バス) → 紀三井寺(12:52) → 徒歩5分 → JR紀三井寺(13:02) → (きのくに線) → JR和歌山(13:09→13:15) → (紀州路快速) → JR大阪(14:43)

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大きな庫裏の木の下で(2022.12.13)

 境内の堂宇を巡った後は、御朱印拝受のため山門右手に建つ庫裏へ。

正面の法堂も巨大ですが、ここの庫裏は境内の建物で最大。

法堂より大きいことを気にする人はいなかったのでしょうか?

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「庫院」 の額が掲げられた庫裏玄関

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庫裏では御朱印をお願い

 説明書では庫裏とありますが、玄関の上に掲げられた板には「庫院」と墨書。

初めて聞く言葉ですが、庫裏と書院を纏めたのでしょう。

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庫裏に続く唐破風玄関

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正面から見た玄関

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庫裏の横には方丈(中央)、書院(左)が建つ

 庫裏の横は唐破風の玄関、奥は方丈・書院と続き、少し離れた場所に虎鈴庵・隠寮が建ちます。

名前からして前者は茶室、後者は隠居所と想像できますが、この二室も含め全て内部拝観はできず。

方丈・書院に連なる門も閉鎖中で、外陣からの参拝のみに終わったのはプライベートゾーンだからでしょう。

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方丈遠望

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方丈正面の門は閉鎖中

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塀越しに見る紅葉

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紅葉近影

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興国寺 境内の諸堂 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の伍>

2023.11.27(20:43) 1658

点在する諸堂をゆら~り(2022.12.13)

<コース> 冬の青春18きっぷ
【往路】JR天王寺(6:13) → (紀州路快速) → JR和歌山(7:22→7:24) → JR紀伊由良(8:20)

紀伊由良駅 → 徒歩15分 → 錦花堂・由良〒 → 徒歩30分 → 興国寺

【復路】JR紀伊由良(11:17) → (きのくに線) → JR海南(11:57) → 海南駅前(12:08) → (紀伊バス) → 琴の浦(12:15) → 徒歩10分 → 毛見〒 → 徒歩5分 → 競技場前(12:46) → (紀伊バス) → 紀三井寺(12:52) → 徒歩5分 → JR紀三井寺(13:02) → (きのくに線) → JR和歌山(13:09→13:15) → (紀州路快速) → JR大阪(14:43)

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鷲峰山 興国寺(臨済宗妙心寺派 紀伊之国十三仏霊場第八番)  浴室

 法堂・開山堂・天狗堂を廻った後も、境内には小さいながらも未だ堂宇が存在。

『山門左には納経と御守りを扱う売店があり、手洗い所も併設。

しかし呼び名は東司と禅宗式である。

そこから山方面に、鐘楼・浴室・納骨堂と続き、最後の納骨堂は廊下で法堂と繋がっている。』

とあります。

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鐘楼

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正面から見た鐘楼

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鐘楼の奥に建つのはかつての寺務所か?

 外から見た堂宇は、従来の堂宇と大きく異なる事はありませんが、気になったのは納骨堂。

法堂と繋がっており、内陣には観音像が祀られています。

初めはここが御朱印の帆柱観音様かと思いましたが、後で説明書を見て初めて知りました。

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納骨堂全景

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回廊の先に建つ納骨堂

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納骨堂内陣に祀られている観音様

 それと対照的に簡単に通り過ぎたのが浴室。内部には入れないので、

外から見ただけで納屋かなにかかと思っていました。

後で浴室と分かったので目を凝らすと、成程【良くしつ】らえています。

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浴室全景

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浴室入口

 僧侶にとって一日の疲れを取ると言うよりも、身体を清潔にする方に重点が置かれたのでしょう。

唯、他と繋がらず独立した建家となっているので、

南国とはいえ往来する僧侶にとっては厳しいこともあったでしょうが。

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浴室の傍らにある池

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池に建つのは毘沙門天か天狗か?

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境内に建つ句碑

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興国寺 天狗堂 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の肆>

2023.11.26(18:35) 1657

天狗論考(2022.12.13)

<コース> 冬の青春18きっぷ
【往路】JR天王寺(6:13) → (紀州路快速) → JR和歌山(7:22→7:24) → JR紀伊由良(8:20)

紀伊由良駅 → 徒歩15分 → 錦花堂・由良〒 → 徒歩30分 → 興国寺

【復路】JR紀伊由良(11:17) → (きのくに線) → JR海南(11:57) → 海南駅前(12:08) → (紀伊バス) → 琴の浦(12:15) → 徒歩10分 → 毛見〒 → 徒歩5分 → 競技場前(12:46) → (紀伊バス) → 紀三井寺(12:52) → 徒歩5分 → JR紀三井寺(13:02) → (きのくに線) → JR和歌山(13:09→13:15) → (紀州路快速) → JR大阪(14:43)

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鷲峰山 興国寺(臨済宗妙心寺派 紀伊之国十三仏霊場第八番)

 興国寺の堂宇で唯一内陣拝観ができるのが天狗堂。

法堂の左側に続く階段を上った先に「天狗堂」の扁額が掛かります。

『法堂の左奥の階段の先には天狗堂が建つが、これは当寺に伝わる天狗伝説に拠るもの。

戦災に遭い困難を極めていた時に、赤城山の天狗が一夜にして七堂伽藍を建立したと伝わり、

堂内には高さ2.4m、幅2.7mの大天狗の面が奉られている。

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法堂の左手にある階段を上る

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天狗堂への階段

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階段途中から法堂を振り返る
右手に建つのは納骨堂。

 その手前には亀の甲羅に似た石が安置されており、天狗命根石(てんぐめいこんせき)と命名。

地球創成期に地殻から噴出した火山岩で内部に数億年前の水を蓄えている貴石である。

 また天狗の背に乗せられた興国寺の使僧が降りたとされる伝説の杉が境内にあり、

樹齢500年を越える天狗杉として知られる。

当寺では伝説に因み毎年成人の日に天狗祭を開催している。』 とあります。

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階段の正面に建つ天狗堂

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「天狗堂」 の扁額

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横から見た天狗堂

 超人的な天狗に加え、超自然現象の石を展示したパワースポットとも言うべき場所です。

天狗に纏わる寺社は高尾山・鞍馬山・迦葉山・大雄山と全国に多く存在しており、

各地に天狗伝説があった証拠でもあります。紀州の博物学者・南方熊楠も天狗に関する論考があります。

 そこで気になるのは天狗の正体。高尾山ではムササビと捉える説もあるとか。

天狗には大天狗と烏天狗と二種類で、前者が高身長・赤面・鼻が高い、

後者は小さく・黒面・嘴を持つというのが特徴。

人間界とは違う異形の物ですが、前者は白人の特徴に似ています。

すると後者は黒人となりそうですが、小柄な体格や素早い行動には似た点もあります。

古代に来朝した人々の強烈な印象ですが、そこにどれほどの真実が含まれているのか?

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天狗堂内陣

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正面より見た天狗面

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大天狗近影

 白人はヨーロッパ、黒人はアフリカというのが今日の連想ですが、

古代でそこまで遠方から来朝するのは困難。

そこで白人をソグド人(中国書の粟特人)、黒人をコンロン人(中国書の崑崙奴)

と置き換えるとどうでしょうか?

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天狗面の手前に置かれている天狗命根石

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亀の甲羅に似た天狗命根石

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石の解説

 ソグド人はシルクロードで活躍した中央アジア出身の商人、

コンロン人は南洋出身の中国で召使として重宝された人達。

シルクロードの終着点と言われる日本に彼等が居た可能性は十分在り得る話。

今に伝わる雅楽面は彼らの風貌を写したとも言われる位ですから。

 勿論、天狗伝説の残る各地に彼等が滞在したとは考えにくいですが、

「超人的な功績のあった人物に古代の異形の人々を結びつけたのではないか」、

というのが私の考えです。

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興国寺御朱印 (天狗堂)


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山門脇に聳える天狗杉

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興国寺 開山法燈国師 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の参>

2023.11.25(20:29) 1656

法堂より上の法燈(2022.12.13)

<コース> 冬の青春18きっぷ
【往路】JR天王寺(6:13) → (紀州路快速) → JR和歌山(7:22→7:24) → JR紀伊由良(8:20)

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鷲峰山 興国寺(臨済宗妙心寺派 紀伊之国十三仏霊場第八番) 
禅堂から開山堂へと続く回廊

 当寺は山門から法堂・禅堂・開山堂が一直線に並ぶ典型的な禅宗様式。

唯、法堂同様、どこの堂宇も外陣からの参拝のみでした。

『法堂から渡り廊下で繋がるのは禅堂。雲水の修行の場である坐禅堂で、

坐禅会の参禅者を除き、一般参詣者の入堂は禁止されている。

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法堂(右)に続く禅堂

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法堂から延びる回廊

 禅堂の中央奥から階段があり、それを上った先にあるのが奥の院。

文政6年(1823年)の再建で重要文化財である木造法燈国師坐像を安置。

そのため開山堂の名でも呼ばれる。

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禅堂前面に掲げられた 「思遠」 の扁額

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回廊の屋根裏部分

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禅堂の全景

 開山である法燈国師は信州松本に生まれ、19歳で出家し東大寺にて得度、

心地覚心(しんちかくしん)と名乗った。

高野山にて密教を、金剛三昧院にて禅密を修行した後、建長元年(1249年)に入宋。

径山興聖万寿禅寺等で修行し、杭州護国寺で無門禅師から禅の印可を受け、同6年(1254年)に帰朝した。

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開山堂(奥の院)は更に回廊の先に建つ

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途中より回廊と禅堂を見る

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左側より見た開山堂

 その後、願生の要請を受け西方寺の開山になり禅宗に改宗。

亀山上皇から禅師号、後醍醐天皇からは国師号を勅諡され興国寺の発展に貢献。

また熊野・伊勢地域への布教を積極的に行ったが、その際に国師が宋で修得した

金山寺味噌の製造方法が、弟子達を通して人々に伝わり、そこから醤油が誕生するきっかけとなった。

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開山堂へは回廊右手の階段を上る

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回廊途中の紅葉

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紅葉越しに禅堂・法堂を見る

 また国師は普化尺八を奏する居士4名を宋から伴い帰国、興国寺に住まわせた。そのため当寺は

普化尺八の本山的な役割を果たし、その弟子の一人である虎竹禅師が尺八の元祖・寄竹となった。

頭から首まで隠れる編み笠の天蓋を被った虚無僧が、尺八を奏しながらで普化宗を全国に普及。

普化明暗尺八発祥の寺院であると共に虚無僧の寺としても知られる所以である。』 とあります。

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開山堂近影
ここも拝観は外陣のみ。

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開山・法燈国師

 御本尊を祀る法堂よりも高所に祀られているだけに、法燈国師が当寺に尽くした功績は

多大なるものがあります。その徳を慕って多くの僧が参禅しましたが、その中の一人に

先月11月3日に参拝した越中国泰寺の開山慈雲禅師が居ました。

法堂の様子や虚無僧に所縁があるのも師の影響の結果と考えると納得できます。

言わば【法灯】を伝えた訳ですが、「法燈」の読みが越中では「はっとう」、

紀州では「ほっとう」と異なるのが不思議。太平洋と日本海で、そこまで発音が変わるものでしょうか?

些細な事ですが、ホットではっとする内容。誰か伝家の【宝刀】で解決してくれないものでしょうか?

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開山堂脇に建つ観音像
この奥には歴代住職・紀州徳川家の墓所が続く。

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観音像からの眺め

 我が国に来朝した鑑真・隠元は仏教に加え中国の異文化も齎しましたが、

同じことは入唐・入宋した僧侶にも言えます。当寺の隆盛の基礎を築いた法燈国師も

仏教に加え食文化・音楽に貢献する事大。これを【興国の志】と呼ぶのかどうか?

唯、醤油は紀州湯浅から下総の銚子へ、虚無僧も興国寺から越中の国泰寺へと中心が移り、

紀州はパイオニアに留まったのが残念ではありますが…。

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2006年以前のJR紀伊由良駅スタンプには興国寺と虚無僧がデザイン

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興国寺 本堂 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の弐>

2023.11.24(20:35) 1655

主君と艱難を共にした開山(2022.12.13) 

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紀伊由良駅 → 徒歩15分 → 錦花堂・由良〒 → 徒歩30分 → 興国寺

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鷲峰山 興国寺(臨済宗妙心寺派 紀伊之国十三仏霊場第八番)

 山門の下に立つと境内は高い石垣の上に。その周囲と階段には紅葉が散り敷き、宛ら紅葉の参道。

階段の横には石垣の上に白壁が建ち、色とりどりの景観が参拝者を迎えてくれます。

高台に建つ様は寺院と言うよりも宛ら城郭か要塞ですが、これは宗祖・栄西(ようさい)とは無関係。

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見上げるような石垣

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赤(閼伽)と白(城)のコラボ

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階段に散った紅葉

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階段を上った先から

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黄葉

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深紅

 山門は昭和60年の寄進ですが、掲額は古く「宋竹友」と書かれている事から

鎌倉時代まで遡ると見る向きもあるとか。

 山門正面に建つのは法堂。本堂とも仏殿とも呼ばれ、宋風を取入れた重層入母屋造。

寛政9年(1797年)の再建で、内部には本尊の釈迦如来像などを安置しています。

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階段の先に建つ山門

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山門に掲げられた 「鷲峰山」 の扁額
’宋竹友’ と書かれているのは左端?

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山門屋根の鬼瓦と寺紋の笹竜胆

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山門の先に広がる境内

 鷲峰山興国禅寺(しゅうほうざんこうこくじ)は、

『安貞元年(1227年)、高野山金剛三昧院の願生(がんしょう)が鎌倉幕府三代将軍・源実朝の

菩提を弔うために創建した真言宗寺院の西方寺が嚆矢である。

 願生は俗名を葛山景倫(かつらやまかげとも)と言い鎌倉幕府の御家人。

承久元年(1219年)、実朝の暗殺を機に出家した。

北条政子も願生を西方寺のある由良荘の地頭に任命し、その忠誠心に報いている。

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法堂(本堂・仏殿)遠景

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法堂は宋風を取り入れた重層入母屋造

 法燈国師が宋から帰朝すると国師と親交のあった願生は、

正嘉2年(1258年)に西方寺の住職として迎え開山とした。その際に禅宗に改宗、

日本24流の4番目となる法燈派の派祖となり多くの高僧を輩出した。

興国元年(1340年)には後村上天皇より興国寺号を拝受。最盛期には末寺も143ヵ寺を数え

「関南第一禅林」と称され、古くから由良開山の名で親しまれた。

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正面より見た法堂

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唐破風と千鳥破風が組合さった法堂屋根

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「関南第一禅林」 の扁額

 天正13年(1585年)、羽柴秀吉の紀州征伐に拠って堂塔の大部分が焼失するが、

慶長6年(1601年)に紀州藩主・浅野幸長に拠り再興。その後も歴代住職が復興に尽力した。

 昭和31年(1956年)には妙心寺派から独立して法燈派大本山となったが、

昭和60年(1985年)2月に妙心寺派に復帰。同年9月には法燈国師700年大遠緯を厳修している。

寺宝には重要文化財である木造法燈国師坐像や絹本著色法燈国師像、

紙本墨書誓度院規式がある。』 とあります。

 扁額 「関南第一禅林」 の意味を御住職に伺うと、

住職 ; 「鈴鹿の関がありますやろ。それより南の一番の禅寺の意味で、要は自慢ですな!」

随分さばけた方でした。

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御堂の間は廊下で繋がっている

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法堂側面の華頭窓

 通常、禅宗寺院では本堂と法堂は別であることが多く、前者は御本尊を祀る場所、後者は法話をする場所。

しかし当寺では法堂が本堂を兼務しているようです。様式は典型的な唐様、再建とは言え

寛政9年(1797年)に完成していますから、重要文化財くらいになっても不思議はありませんが、

その様な記載は全くなし。一体どういう経緯なのでしょう。

尚、法堂内陣は入れず外陣からの参拝。

入口の隙間からは並んだ仏像群や龍の天井画が垣間見えたので尚更残念でした。

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御本尊の釈迦如来坐像と周りを護る四天王像

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法堂天井に描かれた龍

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木鼻の獅子と象の彫刻

 解説にあるように当山の開基・葛山景倫は鎌倉幕府の御家人。

武士の鎌倉殿に縁の寺院が、遠くはなれた紀州にあるのも【奇異で怪奇】な感が否めませんが、

主君の突然の死に際し出家するような性格なので一途な人間だったのでしょう。

それ以上に、開山に入宋から帰朝した法燈国師を迎えた功績が大。

己が創建した寺院ならば自らがトップに君臨し続けても良さそうなものですが、

結果的にはこの判断が当寺を繁栄に導くことになります。

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法堂前から山門を見る

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向こうに見えるのが庫裏と書院

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天狗堂への途中、法堂を振り返る

 尚、今回拝受した御朱印は帆柱観世音。御本尊は釈迦如来ですが、

紀伊ノ国十三佛霊場も兼ねているのでこうなったのでしょう。

因みに帆柱観音とは法燈国師が帰朝時に船が嵐に巻き込まれた際、

観音経を帆柱に括り付けて難を逃れたことに拠るとか。

これは何処にも載って居らず、御住職から訊いた話。これも巡礼の醍醐味の一つと言えます。

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興国寺解説書

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興国寺御朱印 (紀伊国十三佛霊場)

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興国寺 大門跡から山門へ (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の壱>

2023.11.23(19:30) 1654

紀州の路をゆ~らゆら(2022.12.13)

<コース> 冬の青春18きっぷ
【往路】JR天王寺(6:13) → (紀州路快速) → JR和歌山(7:22→7:24) → JR紀伊由良(8:20)

紀伊由良駅 → 徒歩15分 → 錦花堂・由良〒 → 徒歩30分 → 興国寺

【復路】JR紀伊由良(11:17) → (きのくに線) → JR海南(11:57) → 海南駅前(12:08) → (紀伊バス) → 琴の浦(12:15) → 徒歩10分 → 毛見〒 → 徒歩5分 → 競技場前(12:46) → (紀伊バス) → 紀三井寺(12:52) → 徒歩5分 → JR紀三井寺(13:02) → (きのくに線) → JR和歌山(13:09→13:15) → (紀州路快速) → JR大阪(14:43)

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鷲峰山 興国寺(臨済宗妙心寺派 紀伊之国十三仏霊場第八番)

 今日は休暇を採って心斎橋の医療センターで4回目のコロナワクチン接種ですが、

何故か夕方からなので少しばかり南を散策。

 心斎橋、天王寺、和歌山を経て御坊の手前の紀伊由良で下車。

釣り・海水浴では良く知られた場所ですが、駅の北1㎞の山腹にある興国寺は紀州を代表する古刹。

そこでこの度の巡礼となった訳ですが、郵便局や土産物店は港方面の南西に1.0Kmと

丁度駅を真ん中にして反対側。徒歩移動では時間のロスが大きいですが、今回は南西からスタート。

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興国寺所縁の和菓子を商う錦花堂

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店内に並べられた商品
中央は由良町の【ゆらキャラ】 天狗の 「ゆらの助」

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土産は昔ながらの力餅と禅を5個ずつ購入

 42号線を由良川に沿って下ると15分で町役場に到着。郵便局もこの付近で、

興国寺所縁の御菓子を扱う錦花堂も【広告】に拠ればこちら。参拝前に土産を買うのは順序が逆ですが、

御菓子を扱う店が早朝から開店しているので、その順序になった次第です。

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由良郵便局 ; 立巌、町花・水仙

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42号線沿いにある寺への案内板

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曲がり角に立つ寺号標と天狗醤油の檜屋

 その後は42号を遡り門前の交差点を北へ。

門には興国寺への道標と天狗醤油の工場があるので迷う事はありません。

途中、寺への案内板がありましたが、その脇には「開山法燈国師之道場」と

「興国寺山門跡地」の石碑が。山麓は未だ先でしたが、かつてはここまで寺域だったようです。

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道を行くと先ず 「開山法燈国師之道場」 の石碑が建つ

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続いて 「興国寺山門跡地」の石碑が

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道から南側を見ると斜面にミカン畑が

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ようやく寺号碑の建つ門前に到着
右の直線が参道で、左側は県道23号線になる。

 蜜柑山を横に見て漸く門前に到着。寺号標の横にバス停「開山」の時刻表がありましたが、

紀伊由良駅からの本数は極僅か。改竄したものではないでしょうが、歩いた方が遥かに現実的です。

バス停の先、駐車場脇に建つのが大門。

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門前にあるバス停 「開山」 の時刻表

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正面より見た大門

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興国寺由緒記と開山

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大門の屋根裏と欄間彫刻

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大門に続く参道

『元は県道にあったものを平成9年移築。

秀吉の兵火に遭うまで大寺の門として佇んでいた。

その先には石畳の参道が続き、途中には明治の文明開化に貢献した

地元出身の由良守応の墓と顕彰碑が建っている。

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真っすぐ伸びる石畳の参道

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参道脇の深紅の紅葉

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木々に覆われた参道を往く

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参道脇にある由良守応の墓と顕彰碑

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由良守応の解説

 竜王社、無縁墓地を過ぎ洗心池に架かる石橋を渡ると山門下。

両側には楓が植えられ、高い石垣の上に建つ伽藍は宛ら山中の要害にも見える。』

とあります。

 師走も中旬になりましたが、境内の此処かしこには未だ紅葉が散らずに残っていました。

これも南紀は近畿でも温暖な地域だからでしょう。

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参道の奥に建つ龍王社

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龍王社由緒

 大門跡に立つと門前は随分先。かつては相当な寺域を有する大伽藍だったのでしょうが、

それも今は昔。現在の寺院は山の奥まった場所に押し込められた感じ。

大門までは平地を行きますが、そこから先は石畳・階段と上りが続き、

周囲に木々が生い茂ることもあって山寺に赴く感は十分で気分も【高揚】。

これも紅葉の効用でしょうか?

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遥か向こうの階段を上ると境内へ

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参道左にある無縁墓地

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洗心池に架かる石橋を渡る

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石馬寺 石馬の石庭 (滋賀県東近江市五個荘石馬寺町) <石馬寺 其の参>

2023.11.22(20:07) 1653

新たな寺の顔(2022.12.3)

<コース>
【往路】JR大阪(7:30) → (快速) → JR安土(7:58)

JR安土駅 → 徒歩20分 → 桑實寺山門 → 徒歩20分 → 桑實寺 → 徒歩15分 → 観音寺城跡 → 徒歩10分 → 観音正寺 → 徒歩35分 → 石馬寺 → 徒歩10分 → 石馬寺(12:42) → (滋賀バス) → 能登川駅(14:50)

【復路】JR能登川(13:04) → (新快速) → JR大阪(16:13)

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御都繖山 石馬禅寺(臨済宗妙心寺派 聖徳太子霊蹟第三十六番札所 びわ湖百八霊場第六十九番)

 本堂、行者堂と宝物殿で数々の仏様に参拝した後は庫裏にある受付へUターン。

入山時に御朱印は拝受済でしたが、受付の女性が 庫裏で御朱印を拝受した際に、

「庭はここの縁側からも眺めて頂けますよ。」 と教えて頂いたから。

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宝物殿の向こうに建つ庫裏(寺務所)

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庫裏近影

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拝観受付と御朱印もこちらで

 本堂から庫裏へ向かう左手に枯山水庭園は見えますが、

「庫裏の縁側に坐って眺めるとまた違った趣がある筈」 とは私の勝手な解釈です。

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受付から見た庫裏の入口

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続く部屋には松の衝立

 目的は石庭でしたが、庫裏の部屋で見る屏風・襖絵・衝立・扁額も一見の価値あり。

解説等はなかったので、著名な作者ではないのかもしれませんが、

部屋には馴染んだ感じで瞑想に耽りそうでした。

寄り道したものの迷走することなく、その後、〆は庫裏縁側からの庭の眺望。

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二つ目の部屋から入口方面を見たところ

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一番奥の部屋の襖絵

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床の間

『宝物殿と庫裏の間にある庭園は「石馬の石庭」と名付けられ、

禅風の中に石馬の縁起を描いて居り、石馬寺の顔の一つとなっている。

しばし現実を忘れさせ、見る人の心を癒す空間である。』 とあります。

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こちらの縁側から石庭を眺める

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宝物殿と庫裏の間に造られた石馬の石庭

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石庭の向こうに縁側が見える

 寺号の由来となった石馬は門前の池に今も健在ですが、

じっと眺めて観察する程のものではなし。

そこで参拝者が興味を持つような石庭を新たに造ったと言えそうです。

これが【うま】く名所となる様に祈りたいものです。

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縁側からの眺め

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石庭全景

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これらの石は羅漢を表す?

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石馬寺御朱印 (聖徳太子)

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石馬寺 本堂と諸仏 (滋賀県東近江市五個荘石馬寺町) <石馬寺 其の弐>

2023.11.21(21:32) 1652

新たな御堂に古い仏(2022.12.3)

<コース>
【往路】JR大阪(7:30) → (快速) → JR安土(7:58)

JR安土駅 → 徒歩20分 → 桑實寺山門 → 徒歩20分 → 桑實寺 → 徒歩15分 → 観音寺城跡 → 徒歩10分 → 観音正寺 → 徒歩35分 → 石馬寺 → 徒歩10分 → 石馬寺(12:42) → (滋賀バス) → 能登川駅(14:50)

【復路】JR能登川(13:04) → (新快速) → JR大阪(16:13)

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御都繖山 石馬禅寺(臨済宗妙心寺派 聖徳太子霊蹟第三十六番札所 びわ湖百八霊場第六十九番)  本堂

 参道を上り切った後は、庫裏で拝観受付を済ませ本堂内陣へ。

受付に置かれたパンフには「聖徳太子1400年御遠忌 石馬寺秘仏御本尊特別大開帳」とあったので、

ここも秘仏公開か!と期待しましたが、これは令和5年の6月と10月とまだ先の話。

しかし前もって情報を得られた事で、秘仏参拝の可能性ができました。

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特別大開帳のパンフ

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始終苦坂の先、白壁の向こうに建つ鐘楼

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入口から見た境内
本堂(中央)と宝物殿(右)

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由緒記の駒札

 御都繖山石馬禅寺(ぎょとさんざんいしばぜんじ)は、

『聖徳太子の建立以後、法相宗、天台宗と転宗し、近江源氏である佐々木氏の篤く帰依する所となった。

しかし永禄11年(1568年)、織田信長の上洛に抵抗した佐々木(六角)承禎との戦いに拠る戦禍を受け、

伽藍や院坊が悉く焼失。昔日の壮観を見る事は出来なくなった。

更に豊臣秀吉が天下を取ると、寺領及び山林を没収され、山主や僧徒は退散を命じられた。

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正面より見た本堂

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300年の歴史を持つ由緒ある建造物

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正面に見える入口から本堂内陣へ参拝
但し、重文の諸仏は宝物殿に安置。

 慶長8年(1603年)、徳川家康に拠り石馬寺が復興。寛永11年(1634年)、三代将軍家光の上洛に当り、

旧神埼郡能登川町に造営された御茶屋御殿(伊庭御殿)を移築し大方丈とした。これが旧本堂である。

更に正保元年(1644年)11月、奥州松島の瑞巌寺の雲居希膺(うんごきよう)を中興祖として招き、

臨済宗妙心寺派寺院として今に至る。

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諸仏を拝みに宝物殿へ

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宝物殿に安置されている諸仏
撮影禁止のため説明書より引用。

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入山時に頂いた説明書

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石馬寺御朱印 (平成5年拝受分)

 300年の歴史を持つ本堂は、内陣に秘仏である御本尊・十一面千手観世音菩薩、

中興祖である雲居国師像、聖徳太子像が安置されている。他に重要文化財である

丈六の木造阿弥陀如来坐像・三面六臂の大威徳明王牛上像・木造二天王立像は平安時代の古仏。

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本堂の奥にひっそりと建つ行者堂

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本堂左手の紅葉と地面を覆う散紅葉
階段の奥は墓地に続く。

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紅葉の中に建つ石馬のお不動さん

 役行者大菩薩腰掛像及び同上脇立前鬼後鬼像は寄木造で鎌倉時代の作。

特に前者は頬骨の出た顔や肋骨が露わな胸など、老人の姿を写実的に表現した作品で、

鎌倉時代に遡る行者像として貴重である。これらは全て本堂横の宝物館に移されている。』

とあります。

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本堂奥にある阿弥陀石仏

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本堂周りの散紅葉

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十三重ではなく五重の石塔

 聖徳太子所縁の古刹も戦国の戦乱は逃れることはできなかったようで、

本堂はその後、移築されたもの。中興には瑞巌寺の雲居禅師の尽力がありましたが、

これは瓦屋禅寺同様この地に仙台藩の飛び地があったためでしょう。

子弟揃って太子の古刹の復興に関わったことになります。

その代り、祀られている仏像群は平安鎌倉期の古仏で8体が国の重要文化財に指定されています。

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宝物殿前からの境内眺望

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鐘楼全景

 千年以上の古刹で焼失を逃れえた寺院は僅かですが、そんな時でも御本尊を必死に守ろうとした人々が居た訳で、

寺院を巡礼するのは、そんな信仰を守り切った人に対する畏敬の念に由来する事が多いと感じます。

昨今、火事の危険は減りましたが、代わりに盗難を警戒しなければならないとは、情けない話ではありますが…。

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近江上人家訓 「三方よし」 の祖・中村治兵衛 を祀る

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治兵衛供養塔

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散紅葉に囲まれた石仏群

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石馬寺 三社一寺への参道 (滋賀県東近江市五個荘石馬寺町) <石馬寺 其の壱>

2023.11.20(20:38) 1651

石馬の池から参道を行け!(2022.12.3)

<コース>
【往路】JR大阪(7:30) → (快速) → JR安土(7:58)

JR安土駅 → 徒歩20分 → 桑實寺山門 → 徒歩20分 → 桑實寺 → 徒歩15分 → 観音寺城跡 → 徒歩10分 → 観音正寺 → 徒歩35分 → 石馬寺 → 徒歩10分 → 石馬寺(12:42) → (滋賀バス) → 能登川駅(14:50)

【復路】JR能登川(13:04) → (新快速) → JR大阪(16:13)

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御都繖山 石馬禅寺(臨済宗妙心寺派 聖徳太子霊蹟第三十六番札所 びわ湖百八霊場第六十九番)

 観音正寺参拝後は、この日三ヵ所目の寺を目指して山越え。

奥之院から駐車所を抜けると近江八幡市から東近江市へ行政区が変わります。

途中、遥か向こうに雪を頂いた山々が見えたのは伊吹山でしょうか?

「黎明の里」 と彫られた石碑を越え交差点に差し掛かると五個荘地区。

近江八幡・日野と並ぶ近江商人の郷ですが、この日は商人地区はスルー。

バス停手前の石馬禅寺と書かれた寺号標を西へ進み山麓にある門前へ。

太子駒つなぎの松、石馬の池の石碑が建ちます。

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繖山を下り五個荘地区へ

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「黎明の里」 石碑
繖山の北側の登山口に当たるか?

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遥か向こうに見える伊吹山系(左)と手前を流れる瓜生川

 御都繖山石馬禅寺(ぎょとさんざんいしばぜんじ)は、

『推古天皇2年(594年)、摂政であった聖徳太子が「霊地は近江国にある」と占い、

駒の蹄に任せて永久に鎮護国家・仏法興隆を祈る道場を求めていた。

 そして繖山の麓辺りに来ると、駒は歩みを止めて進まなくなり、太子が傍らの松の樹に繋いで

山に登った所、瑞雲がたなびく風光明媚な風景が目の前に広がった。

太子は山頂で龍神とまみえ様々な啓示を受けたと言う。

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石馬寺公会堂の前に建つ寺号標
入口には未だ500m以上先。

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道沿いにある説明板

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門前に残る聖徳太子駒繋ぎの松

 太子が「積年の望みをこの地に得たり」と深く感動して下山すると、

松の樹に繋いだ駒が傍らの池に沈んで石と化していた。

この奇瑞に大いに霊気を感じた太子は、直ちに山を『御都繖山』と名付け寺を建立。

馬が石となった寺、即ち 『石馬寺(いしばじ)』 と号された。

 その際に記された聖徳太子直筆 「石馬寺」 三文字の木額、

及び太子が駒を繋いだ松の樹が本堂に安置されている。

また寺に至る石段下の蓮池には石と化した「石馬」が今も背中を見せている。

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松の向かいには 「石馬の池」

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名勝 石馬の池

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池全景

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石と化した 「石馬」

 当寺への表参道は、寺伝にある石馬の池から始まる。石馬寺の寺号標の脇には

石馬寺大門址の石標が建ち、かつてはここに山門があった事が覗える。

 ここから自然石を並べた石段がほぼ真直ぐに伸び、先ず左手に行者堂跡・閻魔堂跡と石仏群が、

更に登った右手には石垣で固めた坊跡が連続して現れ、かつての繁栄ぶりを偲ばせる。

この石段を231段登った所が三叉路になっており、石馬寺・雨宮龍神社・六所神社へ分岐する。

ここまでの石段は「かんのん坂」と言い、古より僧や行者を始め多くの人々が信仰を求め歩いた古道である。

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石碑の間を抜け奥の石段を上る

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石馬寺大門址の石碑

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山門に聳える杉の巨樹

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階段前の紅葉

 三叉路を右に折れ、石段を104段登ると石馬寺の境内に出るが、

そこに至るまでの石段は四十九坂(始終苦坂)と呼ばれている。

登り詰めた先には隠れ里的な寺院が建つ。』 とあります。

 全国に寺院は約7万あるそうですが、石馬寺と言う名前はここのみ。

清水・長谷・金剛・来迎など同名が多い寺院の中では珍しいと言えます。

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先ず紅葉のトンネルの 「かんのん坂」 を231段上る

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坂の左手にある行者堂跡、閻魔堂跡と石仏群

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途中、大門址を振り返る

 寺号の由来は太子の乗馬が動かず石になったから。門前の池にその石まで残っているのは御愛嬌。

普通、馬が石になることはないでしょうが、馬が己の意志で石の様に動かなくなったのは、十分在り得る話。

乗った太子も【ぎょっと】したでしょうが、これが山号に繋がったかどうかは定かではありません。

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複数の塔頭跡

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もうすぐ 「かんのん坂」 も終わり

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亡者の辻と呼ばれる三叉路
左が六所神社、正面が雨宮龍神社、右に行くと石馬寺。

 この日は石馬寺巡礼が目的でしたが、通常なら三叉路を左へ45段登った六所神社、

真っすぐ670段登った雨宮龍神社にもお詣りするのが正式な参拝になる筈です。

 石になった馬は兎も角、本堂まで続く石段の両側は楓に覆われ、今の季節は紅葉の参道と化します。

馬だからと言って桜を植えたりはしていないようです。

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石馬寺へと向かう始終苦(四十九)坂

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坂の脇に並ぶ石仏群

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始終苦坂から亡者の辻を眺める

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観音正寺 奥之院 (滋賀県近江八幡市安土町石寺) <観音正寺 其の肆>

2023.11.19(19:59) 1650

天楽岩と星の伝説(2022.12.3)

<コース>
【往路】JR大阪(7:30) → (快速) → JR安土(7:58)

JR安土駅 → 徒歩20分 → 桑實寺山門 → 徒歩20分 → 桑實寺 → 徒歩15分 → 観音寺城跡 → 徒歩10分 → 観音正寺 → 徒歩35分 → 石馬寺 → 徒歩10分 → 石馬寺(12:42) → (滋賀バス) → 能登川駅(14:50)

【復路】JR能登川(13:04) → (新快速) → JR大阪(16:13)

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繖山 観音正寺(天台宗系単立寺院 西国巡礼第三十二番札所) 奥之院

 観音正寺の開創に関して人魚伝説と並び伝えられるのが天女伝説で、

その場所と今に伝わるのが奥之院。

奥之院は仁王像を抜けた左手、駐車場へ向かう途中にあります。

『観音正寺の奥之院には巨岩が重なり、古代磐座信仰の跡が覗われ、

岩窟の奥深くには数体の石仏が陰刻されており、神秘感が漂っている。

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駐車場への道の左側に奥之院が見える

 この地を訪れた聖徳太子は繖山山頂に紫雲がたなびくのを見て、導かれるままに山頂へ向かうと、

そこに巨岩が現れその上で天人が舞うのを見た。この山が霊山である事を悟った太子は、

天人に導かれ巨岩が重なった岩室に籠って瞑想していると、太子の眼前にまた天照大神と春日明神が現れ、

「山上に湧く霊水で墨を摺り、千手観音の御姿を描くように」

とお告げを受けた。

太子がこれに従い墨を摺り、霊水の周りに立つ柳の枝で筆を作り千手観音像を描いた。

そして千手の御影を柳の枝に掛けると今度は釈迦如来と大日如来が現れ、

「繖山の霊木にて千手観音を刻みなさい。」との啓示を受けた。

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道より奥之院を見上げる

 これに従い太子は尊像を刻み巨岩の上に安置して国土安穏の祈りを捧げた。

この尊像を納めるために堂宇が建てられたのが観音正寺となった。

これが今に伝わる天楽岩の伝説である。

 天楽岩のある地域は繖山の中心的な聖地となり奥之院と呼ばれた。

そこには生命の営みを象徴する男岩・女岩があり、その中央にある石段が

天楽岩へと続いている。奥之院には当山の出家者か修行僧しか入る事を許さていない。

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下から見上げた天楽岩

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天楽岩解説

 奥之院の磐座内部には、太子が繖山で山籠した折に、天上に北極星と北斗七星が

一際輝いているのを見て描いたとされる北天の中心の星・北極星を仏の姿として表現した

妙見菩薩(尊星王菩薩)とその他の四仏、併せて五仏の姿が描かれている。

太子は自ら厄難を除くためにこの五仏を描いたとされる。

当山には北斗七星を祈る尊星王法が伝承されており、毎年二月の節分にはその法要が厳修されている。

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五仏が描かれたとされる巨岩 (説明板より)

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星の伝説

 これらの伝説は1400年に亘って伝えられてきた。人魚伝説・星の伝説からは「厄難除け」、

男岩・女岩の巨岩や天人に太子が導かれた事は 「縁結び」 の利益が伝わる。』 とあります。

 人魚・天女といいギョとする逸話ですが、天女の有無はさて置き、

山頂の巨石の磐座信仰から当寺が起こったとするのはごく自然な成り行きと言えます。

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巨岩の内側に描かれた五仏

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伝説

 さて最後に奥之院参拝と行く積りでしたが、受付で伺うと

受付 ; 「今は落石等で危険な状態なので、一般の方は入れません。」

との返事。

 参道から見上げると、確かに急斜面の上には大きな岩が垣間見えたので、

磐座信仰があったと確信できましたが登攀は断念。我ながら適切な判断だったと思います。

無理に登ったら天楽岩から【転落】岩になるところでした。

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受付で拝受した奥之院御朱印

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観音正寺 再建された本堂 (滋賀県近江八幡市安土町石寺) <観音正寺 其の参>

2023.11.18(20:26) 1649

渚の拝観人魚(2022.12.3)

<コース>
【往路】JR大阪(7:30) → (快速) → JR安土(7:58)

JR安土駅 → 徒歩20分 → 桑實寺山門 → 徒歩20分 → 桑實寺 → 徒歩15分 → 観音寺城跡 → 徒歩10分 → 観音正寺 → 徒歩35分 → 石馬寺 → 徒歩10分 → 石馬寺(12:42) → (滋賀バス) → 能登川駅(14:50)

【復路】JR能登川(13:04) → (新快速) → JR大阪(16:13)

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繖山 観音正寺(天台宗系単立寺院 西国巡礼第三十二番札所)

 堂々巡りの後、漸く本堂前に到着。途中の山道ではすれ違った人は皆無でしたが、

本堂前には団体も含めて、午前中なのに既に多くの参拝者が。さすが西国札所だけの事はあります。

 繖山観音正寺(きぬがさざんかんのんしょうじ)は、

『推古天皇13年(605年)、この地を訪れた聖徳太子が自ら彫った千手観音を祀ったのが嚆矢。

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西国札所本堂とその脇にある巨岩群

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平成16年(2004年)再建の本堂には札西国札所の巡礼者の姿が

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正面より見た本堂

 縁起に拠れば、

聖徳太子が繖山の麓を歩いていると太子を呼び止める声がした。

太子が振り返るとそこには人魚が控えており、太子に語り始めた。

「私の前世は琵琶湖の漁師で、殺生を生業とし仏法を信心していなかったので、

琵琶湖の神の怒りでこのような姿に転生しました。どうかこの業から救って下さい。」

そこで、太子は人魚を往生させるために自ら千手観音の像を刻み、

これを安置する寺院を建立。これが観音正寺の始まりである。

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巨岩群前より見た本堂側面

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本堂入口付近

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入口の蔀戸と上に掲げられた「繖山」 の扁額

 すると天から天女が山中の大岩の上に舞い降り、太子を讃嘆する舞を舞った。

この大岩が天楽石で観音正寺の奥之院となっている。

また、太子の前に天照大神と春日明神が現れ、山中の霊水で墨を摺り、千手観音の像を描くように告げた。

太子がこれに従い像を描き終えると、今度は釈迦如来と大日如来が現れ、その像を霊木に刻むように告げた。

これに従い太子が刻んだ千手観音像が当寺の本尊である。

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本堂前から巨岩群方面を望む

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反対側を振り返ると近江盆地と近江富士

 観音寺のある山は繖山と称し別名観音寺山。近江守護佐々木六角氏が本拠とした山城があり、

観音正寺も六角氏の庇護の下で隆盛を極め、最盛期には72坊3院の子院を擁したという。

 戦国動乱の世になり六角氏が山上に城郭を築き始めると、寺は山麓に移転させられ、

更に六角氏が永禄11年(1568年)に織田信長に滅ぼされると、一転して苦難の道を辿る事になった。

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人魚の伝説

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観音正寺略縁起と拝観券

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観音正寺御朱印 (西国札所)
平成4年と令和4年の拝受を比較。

 慶長年間(1596~1615年)には堂舎は再び山上へ戻り、塔頭の教林坊の宗徳法橋(そうとくほっきょう)が

諸堂を再建したと言う。明治になって諸堂を建て替える事となり、観音堂は甲良町の念称寺へ移築。

代わりに彦根城の欅御殿を本堂として明治15年(1882年)に拝領した。

 しかし平成5年(1993年)の火災で本堂と本尊は焼失。本尊の木造千手観音立像は

国の重要文化財で像高1m余り、明応6年(1497年)仏師民部法眼作との銘記があり、

全身に切金文様を施した秘仏で、33年に一度御開帳された。

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本堂の右手にある巨岩群

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巨岩群全景
平成5年の本堂焼失後の工事中に発見されたという。

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巨岩群近影
これらの岩は石仏を表したものとか言われるが詳細は不明。

 寺院関係者と檀家の努力に拠って、平成16年(2004年)に本堂は再建。

新たな本尊として京都の仏師松本明慶作の千手観音坐像が造立された。

従来の1mの立像に対し、新たな坐像は像高3.56m、光背を含めると

6.3mの巨大なもので、特例としてインドから輸入した23トンの白檀を素材にしている。

平成24年(2013年)には土蔵から、焼失した前秘仏の御前立が発見され、

現在はこれが新たな秘仏とされている。』 とあります。

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巨岩の下にある祠とそこへ向かう縁結びの橋

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祠には夫婦神を祀る?

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後方の岩上には祈願する人魚像が建つ

 この寺の由緒は何と人魚伝説。本堂左手の斜面には巨石群があり、結縁地蔵尊と呼ばれますが、

その一角には仏像に混じってマーメイド姿のお馴染みの人魚像が建ちます。

また西国札所開創1200年の御朱印に記念押印されているのは人魚の尾、

老蘇郵便局の風景印にはに人魚が描かれています。

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奇岩の上には祈願の諸仏が建つ

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これは観音様

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横向きに見た巨岩群

 お寺に人魚とはめるへんちっくですが、縁起を丁寧に読むと

ある日、聖徳太子の前に異形の男が現れ

「自分は魚を捕る事を生業としているので、このような人魚の姿になってしまった。何とか救って欲しい。」

と頼んだので、観音正寺を創建したとか。思うに

「これやったら人魚やのうて半魚人とちゃうんかいな!」。

寺には人魚のミイラもあったそうなので、是非見たいものですが、

前回訪問した翌年に失火で本堂や仏像は全焼、人魚も焼失したとか。

【まぁ、冥途】に行けば皆仏になるので、細かい事はいいませんが、

どことなく【半身半魚】になる伝説です。

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祠に祀られている水かけ観音

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奉納魚濫観音

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安土老蘇郵便局 ; 観音正寺本堂、奥石神社拝殿、琵琶湖と人魚の哀願姿

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2023年11月
  1. 興国寺 書院庭園 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の漆>(11/29)
  2. 興国寺 庫裏と書院 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の陸>(11/28)
  3. 興国寺 境内の諸堂 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の伍>(11/27)
  4. 興国寺 天狗堂 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の肆>(11/26)
  5. 興国寺 開山法燈国師 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の参>(11/25)
  6. 興国寺 本堂 (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の弐>(11/24)
  7. 興国寺 大門跡から山門へ (和歌山県日高郡由良町門前) <興国寺 其の壱>(11/23)
  8. 石馬寺 石馬の石庭 (滋賀県東近江市五個荘石馬寺町) <石馬寺 其の参>(11/22)
  9. 石馬寺 本堂と諸仏 (滋賀県東近江市五個荘石馬寺町) <石馬寺 其の弐>(11/21)
  10. 石馬寺 三社一寺への参道 (滋賀県東近江市五個荘石馬寺町) <石馬寺 其の壱>(11/20)
  11. 観音正寺 奥之院 (滋賀県近江八幡市安土町石寺) <観音正寺 其の肆>(11/19)
  12. 観音正寺 再建された本堂 (滋賀県近江八幡市安土町石寺) <観音正寺 其の参>(11/18)
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