<コース> 春の青春18きっぷ使用
【往路】JR大阪(6:00) → JR姫路(7:30→7:31) → JR岡山(9:08→9:11) → JR倉敷(9:28→9:52) → JR相生(11:18→11:21) → JR網干(11:30)
駅前レンタサイクル → 50分 → 室津入口 → 室津漁港 → 浄運寺 → 賀茂神社

賀茂神社(室明神社)
浄運寺で友君の御墓に参拝した後は港の方へ戻りますが、室津漁港の南岸の明神山に鎮座するのが賀茂神社。
道すがら海に突き出た岬にこんもりとした森が見えるのがその場所です。
最初に訪れた海駅館で「室津では一見の価値がありますよ。」との話。
地元なので割り引いて聞きましたが、実際来て見ると小さな港町には不釣り合いなぐらいの広大な社でした。

岬の上に建つ神社

階段を上った先に建つ石鳥居
姫路藩主本多忠国の寄進である。

広い境内の案内図

石鳥居下から上って来た階段を見返る
賀茂神社(かもじんじゃ)は別名を室明神社(むろみょうじんしゃ)と言い、
『奈良時代の『播磨風土記』にも登場する室津は古代より良港として知られ、
平安時代には京都の北賀茂神社の神領となり分社が設けられ、そこから門前町が発達した。
御祭神は賀茂別雷神(かもわけいかづちのかみ)である。
治承4年(1180年)、平清盛が厳島詣の際にこの神社に立寄り、海上祈願を行った。
そのとき、古びた5・6棟の社殿が立ち並んでいた事が「高倉院厳島行幸記」に見える。
表門をくぐると社殿の脇に出、正面に唐門を持ち回廊内に書く社殿が並ぶ。
表門は四脚門と呼ばれ龍の彫刻で有名。両側の上段にある龍の足の部分が馬の蹄で「馬足の龍」と呼ばれる。

鳥居の先の表門(四脚門)
平清盛参拝の杜の札が架かる。

境内側からみた表門

表門にある龍の彫刻
本殿と両脇の二棟を合せた五棟の社殿は、いずれも屋根が流麗な檜皮葺の流造で、
本殿は元禄12年(1699年)の再建、他の建物も江戸中期の建物である。
古代様式の清楚で荘厳な佇まいを今に伝える。
そして五棟の社殿と唐門、両脇の回廊を含めた八棟が国の重要文化財に指定されている。
奉納されている神馬図は狩野元信の筆になるもので重文、神社入口の石鳥居は姫路城主本多忠国の寄進である。

北側にある唐門、東西回廊とその奥に並ぶ五社殿
全て国の重要文化財に指定されている。

西回廊と唐門

正面から見た唐門

唐門の奥に建つ本殿の説明

東回廊から西回廊を見る

賀茂神社本殿

本殿東に続く摂社・片岡社太田社本殿と榲尾社本殿
文化元年(1804年)に出版された『播州名所巡覧図絵』には境内と周辺の様子が描かれているが、
五棟の社殿に加え、御祖(みおや)社・参籠所・拝殿・絵馬堂・表門(四脚門)・蘇鉄の群生等今と変わらぬ姿を見る事ができる。
また急な石段を上る参拝者や境内の商人、室津港に浮かぶ帆船や檝取(かじとり)社からの参拝道も描かれ、
室津と賀茂神社の殷賑が描写されている。かつては多宝塔、藤棚の他、御祖社に拝殿があった事も分かる。
江戸時代の室津には多くの外国人が上陸。オランダ商館長に同行したシーボルトも文政9年(1826年)に
室津を訪れており、参籠所からの播磨灘を絶賛している。
この図絵はその時に描かれたもので、彼の紀行文と併せ当時を知る貴重な資料となっている。
室津は海上交通の要衝として栄え、西国大名の参勤や外国人の参府にも関り人・物・情報が行き交った。
当社はこのような港湾都市室津の要となる歴史文化遺産である。』 とあります。

播州名所巡覧図絵

江戸時代の室津の説明

(続)江戸時代の室津の説明

唐門の向かいにある拝殿
とび拝殿という極めて特色のある配置となっている。

拝殿近影

拝殿の唐門にある葵紋
葵紋は賀茂神社の社紋である。

拝殿西側の絵馬堂と神馬舎

更に西にある参籠所(社務所)

社殿西側を囲む土塀
港の発展は賀茂神社と共にあったようですが、神社の場所も港を扼する或いは出入り口に当たる岬の突端の高台。
社殿の奥から坂を下った場所にある檝取社は正に港に出入りする船を監視する位置で、
更に進むと湊口御番所と単なる精神的な鎮護だけではなく、地勢的にも港を護る要の場所にあると言えます。
室津が神領になったのは平安時代で、その後分社が成立。
その歴史的意味を考えると、港として繁栄した室津が国家の税から逃れるべく権門の社寺に土地を寄進。
不輸不入の権を得たことで町は一層発展し社寺は分社を建てて己の勢力下にある事を示した、と言う事でしょうか?
平安時代の格差社会と言えますが、権門もその利益の一部を荘園の民に還元しているので、
今の格差とは格差があるようです。

岬の西突端へ下る坂道

坂を下った場所にある檝取社

檝取社正面
但し、崖っぷちに建つので注意!

檝取社から見える瀬戸内海

賀茂神社御朱印
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