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周防阿弥陀寺 護摩堂から諸堂へ (山口県防府市大字牟礼字上坂本) <阿弥陀寺 其の肆>

2022.08.29(21:01) 1215

境内の堂々巡り(2022.5.4)

<コース>
【往路】JR新大阪(6:00) → (山陽新幹線) → JR新山口(8:18→8:28) → JR防府(8:44)

防府駅観光案内所 → レンタサイクル30分 → 阿弥陀寺 → レンタサイクル15分 → 周防国分寺 → レンタサイクル3分 → 防府天満宮 → レンタサイクル10分 → JR防府駅(12:23)

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東大寺別院 華宮山 阿弥陀寺(華厳宗・真言宗御室派兼務) 護摩堂

 本堂参拝して御朱印拝受すれば当面の目的は達成ですが、そのまま辞去するのは勿体ない話。

広い境内には諸堂があるので、それらを堂々巡りする事に。

 本堂脇の池を巡って高台に向かうと、そこに在るのが護摩堂。

『護摩堂は、以前は薬師堂と呼ばれ不動明王坐像を安置していた。

従来の堂は破損したので享保16年(1731年)領主毛利広政が再興している。

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池の脇の坂を上り護摩堂へ

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正面(南側)から見た護摩堂

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護摩堂説明駒札

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護摩堂内陣の五大明王像
中央に鎮座するのが不動明王。

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護摩堂西側軒の駕籠
寺院には時折このような駕籠が見られるが、住職が乗るものか?

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護摩堂前より池を見下ろす

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護摩堂からの本堂の眺望

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阿弥陀寺御朱印 (五大明王)

 あみだ橋を通り本堂の対岸には多くの諸堂が建つ。

重源上人供養塔の先に建つのが毛利広政に拠り宝永6年(1709年)の再建された開山堂。

かつては重源上人坐像を安置していたが、今は収蔵庫に保管。

代わって薬師如来坐像と弘法大師坐像が安置されている。

更に石段を登った先に建つ経蔵は釈迦如来坐像を安置。昔からの本尊で享保4年(1719年)再建である。

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あみだ橋を渡り東側にある諸堂へ
橋の向こうに見えるのが本堂。

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紫陽花が彫られたあみだ橋

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重源上人供養塔

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開山堂正面

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開山堂説明駒札

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開山堂の扁額と内陣の薬師如来坐像と弘法大師坐像

 念仏堂は浄土堂とも呼ばれ、創建当時は丈六の阿弥陀如来が安置。

十二人の念仏衆がいて日々念仏を唱えて心身浄化をはかる修行の場であった。

当時の建物は文明16年(1484年)に焼失し現在の建物は明治3年の再建、

堂内の阿弥陀如来坐像は元禄5年(1692年)の作である。

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念仏堂近影
但し、参拝は外陣から。

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念仏堂(浄土堂)説明駒札

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念仏堂から更に高台に建つ経堂

 見逃してはならないのは、重源に拠り鋳造された鉄宝塔。建久8年(1197年)の銘文があり、

総高3m、台座94㎝、高さ43㎝、塔身高73㎝の鉄製多宝塔。

塔身内部の龕の中には水晶製の14㎝の舎利塔が安置されており併せて国宝に指定されている。』

とあります。

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最初はこれが国宝の鉄塔と思ったが全く別物

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宝物館に収納された左側のものが国宝・鉄塔 (これは掲示板の写真)

 本堂と護摩堂の間には放生池があり、開山堂脇には水かけ五大尊があって奥には滝が流れています。

市内に比べてかなり高台に建つ当寺ですが、木材に加え湧き水も【ほうふ】な場所だった事が、

ここに寺院が建立された真の理由の気がします。

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開山堂脇の水かけ五大尊

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水かけ五大尊説明板

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五大尊の奥にある瑠璃の滝

 先に訪れた本堂も含め、境内の諸堂は1700年代に領主毛利広政公に拠る再建。

とりわけ信心深い方だったのか、仏教に縋る特別な理由があったのかは分かりません。

唯、江戸時代も100年を過ぎ藩政も安定してきたことは事実。

関ヶ原の戦いで西軍の総大将だった毛利氏は、中国九ヶ国120万石の大大名から

防長二ヵ国30万石に減封。改易されなかったとはいえ、家臣にも相当な苦労を掛けた筈。

そんな逆境を国内の新田開発で乗り切り、この時期には表石高は30万石ですが、

実質は100万石を越えていました。

家康から100万石のお墨付きを与えられた伊達政宗は関ヶ原後、約束を反故にされましたが、

その後の新田開発で100万石を越えています。

マイナス要因をうまくプラスに持って来た好例と言えるでしょうか。

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鐘楼

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鐘の説明

 江戸時代の再建が多い当寺ですが、鎌倉時代に重源が鋳造したという鉄宝塔が現存。

これは是非見なければと思いましたが、庫裏で伺うと宝物館に安置され、

予約拝観との事で対面は叶わず。

 レンタサイクル、御朱印と上手くいきましたが、最後の段階で×。

やはり【鉄塔】徹尾上手くいくとはなりませんでした。

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これも国宝・鉄塔ではなかった!

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