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海住山寺(京都府木津川市) 国宝五重塔と古風な御朱印

2019.02.09(20:39) 132

健脚記念日に観音浄土へ(2019.2.11)

<コース>
【往路】大和路快速加茂行は日中30分間隔で運転
JR大阪(8:12) → (大和路快速) → JR加茂(9:31)

JR加茂 → 徒歩45分 → 海住山寺 → 徒歩25分 → 恭仁京跡 → 徒歩25分 → JR加茂

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補陀落山海住山寺(真言宗智山派)

 この日は夕方から奈良市内で会合があったのを幸いに、早めに家を出発。

関西本線加茂駅は大和路快速の終点でここから上り方面は非電化。行政区では奈良県ではなく京都府になります。

 加茂駅から行く寺院といえば南にある浄瑠璃寺と岩船寺。

国宝九品仏・吉祥天や花の寺で観光客が多い場所ですが、今回は駅の北側。

 加茂は1300年前聖武天皇が恭仁京を置いた処。今でこそ山城国の中心は京都市ですが、当時はここが中心で国分寺もここ。

国分寺は無くなりましたが、南側の住宅地と違って家が点在する道をひたすら山に向かって3㎞登る事45分

の場所にその寺はありました。

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JRから海住山寺への道   中央に見える木々が国分寺跡

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海住山寺への道は急な坂道が約1㎞

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看板を過ぎた巡礼道から見た加茂方面   右は茶畑。

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漸く境内に到着

 補陀落山海住山寺(ふだらくさんかいじゅううせんじ)は、

天平七年(735年)、聖武天皇の勅願により東大寺の初代別当良弁が十一面観音を祀った藤尾山観音寺が始まりとされます。

平城京の鬼門に当たるこの地に寺を建てれば大廬舎那仏造営が成就すると聖武天皇に夢のお告げがあったとか。

 恭仁京造営に先立つ6年前、大仏造営の10年前ですが、何分夢の様な話。

寺は保延三年(1137年)に灰燼に帰し、七十余年後の承元二年(1208年)に笠置寺の解脱上人貞慶によって再興。

記録が残るのはこれ以降というのが実際の所の様です。

 貞慶はまた寺を補陀落山海住山寺と改名。

補陀落山は観音様の住むとされる南海上の浄土、海住山はその意味からの命名でしょう。

このような内陸で海というのも変ですが、本尊が十一面観音であること、

当時盛んになってきた観音信仰の影響があったと思われます。

尚、補陀落は梵語のポタラカで拉薩(ラサ)のポタラ宮の名前にもなっています。【チベット】関係があるのですね。

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海住山寺の本堂(右)と五重塔(左)    境内¥100、本堂拝観¥400
観音浄土の補陀落を山号としたので、海に縁の海住山寺となった。

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本堂
御本尊の十一面観音像は湖北で見た観音様に似た雰囲気。

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本堂の扁額    御朱印は本堂で拝受。

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本堂前から五重塔を見る

 その後、貞慶の弟子の覚心(俗名藤原長房、後鳥羽上皇側近)により発展。

最盛期には塔頭58を数えましたが、太閤検地により寺領が削られ衰微。

 いまでも栄えているとは言い辛い状況ですが、1万坪の敷地を持ち多くの文化財があります。

特に国宝・五重塔は建保二年(1214年)に覚心が貞慶の一周忌法要に建立したもので、

後鳥羽上皇から下賜された仏舎利を納めているとか。

 高さ17.7mと小振りで室生寺に次ぐ日本で二番目に小さい五重塔。

似た雰囲気がするのは大きさからくるものもあるのでしょうか?

 山道と霙が降ると言う天候でしたが、朝に出たおかげで昼前には巡礼終了。まさに【健脚記念日】でした。

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五重塔は鎌倉期の創建で国宝

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五重塔と良弁杉

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重文・文殊堂

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本堂横から遙拝所へ向かう

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寺の遥拝所から見た市街地
右端に見えるのが木津川 で霙交じりの雨が降っていた。

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本坊
ここの庭園は見応えがあるが、通常非公開。

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本坊前の山茶花

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補陀落山 海住山寺説明書

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海住山寺御朱印

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