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浄厳院 境内の堂宇 (滋賀県近江八幡市安土町慈恩寺) <浄厳院 其の弐>

2023.01.15(17:54) 1352

あずち問答(2020.10.8)

<コース>
【往路】JR大阪(6:56) → (快速) → JR近江八幡(8:16)

駅リン君 → レンタサイクル20分 → 長光寺 → レンタサイクル30分 → 沙々貴神社 → 浄厳寺 → レンタサイクル10分 → 安土城址・摠見寺 → レンタサイクル30分 → JR近江八幡

【復路】JR近江八幡(15:09) → (新快速) → JR大阪(16:13)

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金勝山慈恩寺浄厳院(浄土宗知恩院派)

 本堂を外陣から参拝した後は、広い境内を一巡。

不動堂・釈迦堂・茶所・鐘楼・観音堂と反時計回りに進んだ後は庫裏(本坊)へ。

「御朱印はしていません」 の貼り紙はガッカリでしたが、内部の拝観は以外にもできる様子。

左側の渡り廊下で本堂へも繋がっていたので、

「これなら御本尊も拝めるのでは…。」 と期待しましたが本堂扉は施錠状態。

盗難が多い【世情】を考えると無理もありません。

御本尊はぬか喜びに終わりましたが、庫裏の別の廊下から書院を見ることが出来たのは幸いでした。

御朱印拝受済にも拘らず敢て庫裏を訪れたのが【勝因】と言えます。

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最も楼門に近い不動堂
案内板では位牌堂とある。

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不動堂説明

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釈迦堂
但し、参拝は外陣のみ。

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茶所
休憩所に思えるが閉鎖中。

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鐘楼

 また浄厳院は『信長公記』にある仏教史上有名な「安土問答」が行われた事でも有名。

古典落語にある『蒟蒻問答』は知っていますが「あづき問答」はなし。その内容と言うと、

『安土問答(宗論)とは、天正7年(1579)年5月、信長の命に拠り、浄土宗の僧貞安(ていあん)・

霊誉(れいよ)らと、日蓮宗の日珖(にっこう)・日諦(にったい)らの間で行われた宗教論争である。

日頃、他宗を誹り事あるごとに他宗と衝突を繰り返し、かつ都を中心に勢力を伸ばす日蓮宗を憎み、

抑えようとした織田信長が、浄土宗側に有利な裁定をしたとされる。

そのため日蓮宗は敗れて処罰され、以後他宗への法論を禁じられたと言う。』とあります。

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北側に建つ観音堂
右奥に見えるのは黒門。

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本堂左手にある勅使門
塀の奥に見えるのが書院(左)と庫裏。

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勅使門近影

 比叡山焼討ちをした信長ですが、仏教自体を敵視した訳ではなく

仏教勢力が政治に介入するのを嫌ったのが本当の所でしょう。

日蓮宗に対してもその攻撃性を問題視したようです。

 ならば政治力で弾圧をかければ済む話ですが、敢えて問答形式を【ていあん】。

弾圧すれば信者がより結束する可能性がありますが、問答で敗れると改宗する信徒も出ると言うもの。

リアリスト信長の真骨頂と言えますが、その後、日蓮宗の勢いは弱まったので効果はありました。

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庫裏(本坊)入口

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庫裏からの眺望
本堂へ続く渡り廊下の向こうに繖山が見える。

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本堂へと続く渡り廊下

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本堂縁側から勅使門を見る

 落語に「あづき問答」はないですが 『宗論』 という題目はあります。その中で権助が大旦那を宥めた言葉が、

・宗論は どちらが勝っても 釈迦の恥

仏教経典や宗派の言葉ではなく、江戸時代の川柳に由来するもの。

 かつて僧侶と言えば学者・文化人と言う側面がありましたが、

江戸時代になるとこのような川柳を詠むまでに庶民の知識も上った証拠。

却って僧侶が裸の王様だったようです。

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書院大広間

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書院の床の間
掛軸は中国の隠者?

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竹に虎の襖絵

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庫裏と書院の間の中庭

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