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本願寺金沢別院 (石川県金沢市笠市)

2023.02.09(21:47) 1376

石山合戦金沢編(2022.11.4)

<コース>
【往路】JR金沢(7:02) → JR西金沢(7:07) → 新西金沢(7:47) → (北陸鉄道石川線) → 鶴来(8:15)

鶴来駅 → 徒歩8分 → 一閑寺 → 徒歩5分 → 白山市観光連盟(鶴来支所内) → レンタサイクル10分 → 日御子〒 → レンタサイクル10分 → 鶴来〒 → レンタサイクル10分 → 道の駅 → レンタサイクル2分 → 旧加賀一の宮駅舎 → 白山比咩神社 → レンタサイクル10分 → 金劔神社 → レンタサイクル3分 → 鶴来別院 → レンタサイクル5分 → 鶴来駅

【復路】鶴来(12:02) → 四十万(12:13) → 四十万〒、富奥〒 → 乙丸(13:16) → 野々市工大前(13:22) → 扇が丘〒、野々市〒 → 北国街道野々市宿 → 徒歩15分 → 押野〒 → 押野(14:25) → 新西金沢(14:28) → 西金沢(14:38) → 金沢(14:43) → レンタサイクル5分 → 金沢西別院

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本願寺金沢別院(浄土真宗本願寺派)

 金沢駅到着は15時前。郵便局の閉店は17時なので、2時間近くありますが、

その間隙を縫ってこの日最後の巡礼を一院。JR金沢駅東口から真東へ500m。

浅野川近くの住宅街、松と築地塀に囲まれた場所にその寺院はありました。

都市家と松があるのは前田家のお膝元だからでしょうか?

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松と築地塀の奥に寺院が

 本願寺金沢別院(ほんがんじかなざわべついん)は、

『延元4年(1339年)、本願寺第3代覚如上人は、宗祖親鸞聖人が越後へ流罪になられた道筋を巡錫。

その折に一宇の草庵を設えて本源寺と名付け、第2代如信上人の13回忌を務めたのが当別院の嚆矢とされる。

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明治26年建立の山門
本瓦葺き、切妻造りの屋根に四脚門。大きな軒唐破風を付ける。

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山門扉の浮き彫り

 その後、第5代綽如上人、第7代存如上人の巡化があり、文明3年(1471年)蓮如上人は

吉崎に坊舎を建立して以降、しばしば金沢へも足を運んだ。

天文15年(1546年)、第10代証如上人の時に当院は金沢御堂(尾山御坊)とされ、

阿弥陀如来像・親鸞聖人御影・実如上人影像・金泥名号・親鸞聖人絵伝・聖徳太子絵像・

七高僧絵像を下附した。

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山門正面に建つ総欅造りの本堂
嘉永2年、加賀の名工・中川政乗が棟梁となり再建した。

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本堂前面と向拝

 やがて天下統一の過程で、織田信長と本願寺の石山合戦が起こり、天正8年(1580年)

尾山御坊も佐久間盛政に拠り攻め滅ぼされ、その跡に金沢城が築かれた。

 天正11年(1583年)に前田利家が七尾から金沢に入城。天正15年(1587年)に

城の後町(現在の彦三・尾張町付近)に尾山御坊復興の寺地を寄進し本堂が建立された。

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本堂内陣へ

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本堂向拝下からの眺め

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本堂内陣の様子

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内陣に並べられた椅子
真宗寺院はどこもこのような感じ。直ぐにでも法話ができるようにか?

 慶長16年(1611年)には加賀藩3代利常は石川郡安江村に寺地を寄進、

これが現在の別院の元になったと伝えられる。

 その後、堂宇は数度の火災や天災に遭い烏有に帰したが、

加賀・越中・能登の寺院や門信徒の懇念に拠って本堂が再建され、

種々の堂宇も整備され今に至っている。』 とあります。

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正面に鎮座する御本尊

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襖の奥には御影が

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御影近影

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内陣手前にある亀の上に載った線香立て

金沢にあった本願寺御坊が破却され、その後に建造されたのが金沢城、

と聞くと石山本願寺と大坂城を連想しますが、同じような事が金沢でもあったようです。

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本堂の三屋根
妻部に千鳥破風が二ヵ所あり、比翼とするのが特徴。

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旧竹沢御殿の時鐘
文政6年(1823年)、加賀藩が時刻制度を改革した際に造られた二口の内の一口。

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時鐘の説明

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安政6年建立の対面所
式台(玄関)には見事な彫刻があり、奥に進むと御殿へと繋がる。

 江戸時代の加賀の本願寺の発展は、勿論門徒衆の努力に拠るものですが、

藩主前田家が好意だった事も追い風になった様子。

幕府に次ぐ石高を有する加賀藩としては中央から睨まれないためにも、

揉め事を極力起こさない必要に迫られたに違いありません。

 これが現在に続く加賀の文化を育んだ訳ですから、

江戸時代の人々の先見には敬意を払うべきでしょう。

尚、後ほど知った事ですが、当院には落雁を奉納する行事があるようで、

菓子文化金沢の一面を見た気がします。

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鐘楼

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慶応2年建立の経蔵
正面の「転法輪」の扁額は当院20代広如上人筆。

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経蔵解説

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経蔵近影

 真宗寺院のため御朱印はありませんでしたが、代わりにスタンプの【別印】を押印。

専用の冊子を完成させるとお西さん(西本願寺)で昼食が貰えるそうですが、未だ遠い道のり。

ここ別院で金沢市内の巡礼は終了。鶴来と併せてこの日は二別院を訪問したことになります。

 朝方の雨も上がり、浅野川からは虹が見えました。金沢最後の夜は、駅ナカで二色丼。

能登牛と加賀豚のコラボで、百万石の優雅さにはチト遠いですが一面を覆うお肉で¥1800はコスパ抜群。

一度で二度楽しめる【二食】丼と言って良い位。御飯も大盛で、奥が深いのは金沢と同じでした。

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本願寺金澤別院説明書

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別院の別印

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浅野川に架かる橋から空に架かる虹を見る

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金沢の最後の夜を飾る二色丼

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