<コース>
【往路】JR金沢(7:54) → JR粟津(8:42)
粟津駅前 → レンタサイクル25分 → 那谷寺 → 粟津駅前
[路線バス] 粟津駅前(9:55) → 那谷寺(10:12) → 徒歩5分 → 那谷寺 → 那谷寺(11:30) → 粟津駅前(11:44)
JR粟津(12:11) → JR大聖寺(12:24) → 徒歩10分 → 十二寺院群 → 宗寿寺 → 全昌寺 → 実相院 → 徒歩5分 → JR大聖寺(14:29) → JR福井(14:59→15:08) → サンダーバード28号 → JR大阪(17:06)

大聖寺山ノ下院群
那谷寺参拝を終えて粟津駅に戻ると12時過ぎ。帰宅のサンダーバードまでには
まだ2時間程余裕があるので県境の大聖寺で下車。
以前、吉崎御坊訪問時に駅からレンタサイクルで向かいましたが、
観光案内所で頂いたパンフに拠れば、駅から徒歩圏内に寺院群かある模様。

寺院群の案内板
大聖寺とは
『古くは白山信仰の中心、白山五院の一つに大聖寺があったと言われるが今は地名にのみ残っている。
江戸時代には加賀藩前田家の分家として大聖寺藩前田家が統治。
本家と異なり七万石(後に十万石)の小さな城下町であったが、
独自の文化や美意識が生まれた事でも知られる。

JR大聖寺駅スタンプ
(上) 民営化後1990年代 (下) 2006年JR西日本金沢支社印
駅から南西へ10分程歩いた山麓に広がるのが「山ノ下寺院群」。
外敵から城下町を護るために加賀大聖寺と越前との国境付近に
大聖寺藩が戦略的に寺社を集めたとされる。
神明町から下屋敷町にかけての一帯、熊坂川沿いに七寺院と一社が並ぶ。
移転に際し、浄土真宗の寺は城下の町中に、曹洞宗・日蓮宗・法華宗・浄土宗の寺が
この通りに移された。』 とあります。

寺院群の散策ルート

街並みの石碑
大聖寺という名の寺院はなく、その代りに大小寺が七ヵ寺、神社が一社。
全て巡礼するには駆け足ですが、パンフには拝観料の要る寺院が三ヵ寺と程よい数。
そこで遠くの寺院から近くの寺院へと「遠攻近交策」を採用。
通りの北端付近に巨木が聳えるのが宗寿寺。

道路に面した宗寿寺入口

参道両脇に建つ御題目を彫った石標
久昌山宗寿寺(きゅうしょうざんそうじゅじ)は、
『日蓮宗寺院、法華経の守り本尊として鬼子母神を祀る。
山門の黒門は大聖寺藩の関所門を移築したものである。
山門を過ぎた脇にある巨木はスダジイ。
幹周5.7m、樹高14.5m、枝張りは東西16m、南北19.5mに達する。

山門とその奥に聳えるスダジイ

山門近影
大聖寺藩の関所門を移築した黒門である。

山門の説明碑

境内側から見た山門
このスダジイは地上10~11mの主幹上にスギ・ヤマウルシ・ウメモドキ・タブ・ネズミモチ・
ハイイヌツゲ・ツタウルシの七種の樹木を着生させ、特にスギの癒着は大木となっている。
その実態は珍奇で景観も特異、当地の自然植生を示す貴重な例として
自然保護及び学術上価値が高く、加賀市指定文化財(天然記念物)となっている。
また本堂裏手には池泉回遊式庭園がある。』 とあります。

天然記念物・スダジイの巨木

スダジイ解説
黒門といっても市場ではなく、小さいながらも重厚な造り。関所ならば当然と言えます。
その奥に聳えるスダジイは自然共生の巨木で今風に言えばダイバーシティ。
その実は渋みが少なく、マテバシイと共にあく抜きなしで食用になる貴重なものです。

本堂脇から見た山門とスダジイ

鐘楼近影
この二つは御本尊に参拝せずとも無料で見ることができますが、本堂奥にある庭園は有料。
御朱印を御願いしてその旨を話すと、快く拝観できました。庭園に先立ち本堂へお参り。
右手に鬼子母神が祀られていましたが、住職夫人話では、法華経の守護神が鬼子母神だとか。
下総の法華経寺などで鬼子母神をお祀りしていた理由が分かりました。

山門屋根瓦の梅鉢紋

正面から見た本堂
雪国らしく重厚な木の扉が印象的である。

本堂に掲げられた山号の扁額

本堂内陣の様子
正面奥は宗祖の像か?
本堂手前の境内からは想像できない程広い庭ですが、遠く山と一体化するような造園が
それを強く印象付けるのでしょう。池泉回遊式とありますが池は目立たず、
低く刈られた植込みとその間にある石燈籠、その奥に伸びる紅葉が対照的。
私 ; 「作庭は江戸時代ですか?」
住職夫人 ; 「いいえ先代住職が永年に亘って植えたものです。」
私 ; 「維持管理も大変ですね。」
住職夫人 ; 「中央奥に目立つ楓があったのですが、枯れてしまって…。」
夢窓疎石のように造園に秀でた僧侶も居ますが、分業の進んだ現代では非常に稀な事。
こんな庭を¥200で鑑賞できるのも有難いと感謝した次第です。

庭園(左)
正面奥が枯れてしまった楓の古木。

庭園(中央)
躑躅の刈込の間に低い石灯籠が置かれる。

庭園(右)

宗寿寺御朱印
[参考書]
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