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松尾寺 仁王門から本堂へ (京都府舞鶴市字松尾) <松尾寺 其の弐>

2023.03.02(20:28) 1397

馬耳西風(2022.11.19)

<コース>
【往路】JR京都(6:37) → JR園部(7:21→7:26) → JR綾部(8:25→8:51) → JR東舞鶴(9:20)

東舞鶴駅 → 徒歩12分 → 赤れんが館 → レンタサイクル20分 → 金剛院 → レンタサイクル15分 → 松尾寺 → レンタサイクル30分 → 東舞鶴駅

【復路】JR東舞鶴(14:28) → (まいづる10号) → JR京都(16:07)

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青葉山 松尾寺(真言宗醍醐派 西国三十三ヵ所第二十九番札所) 仁王門

 レンタサイクルは小浜線沿いの27号線から外れて北へと向かう564号線へ。

上り坂にかかっても開帳ならぬ快調。やはり巡礼は【でんどう】に限ります。

 青葉山松尾寺(あおばさんまつのおでら)は、

『京都府と福井県の県境に位置する標高699mの青葉山中腹に位置する。福井側から望見すれば、

東西に並び立つ双峰が一つに重なり、その秀麗な様は「若狭富士」と呼称されている。

・富士なくば 富士とやいわん 若狭なる 青葉の山の 雪のあけぼの  後陽成天皇皇子・八条王子

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江戸時代再建の仁王門

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仁王門の向こうの石段を上がると本堂へ
仁王像は不在、出張中か?

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仁王門に掲げられた「青葉山」の扁額

 この山は死火山で、かつては火焔を噴き上げ、噴流は直下の日本海に注いで

凄絶な水煙を上げていたものと思われる。

この厳しい表情をたたえた険峻な山は、早くから修験道場の場となっていた。

 和銅元年(708年)、唐の僧侶の威光(いこう)上人が青葉山の二つの峰を望み、

祖国の霊峰馬耳山を想起する。上人はこの山こそが霊地であると考え、

中腹の松の大樹の下で法華経を唱えた所、馬頭観音の霊像が出現。

そこで観音像を彫り草庵を結んだのが嚆矢。

青葉山松尾寺はこの山と松に因んで名付けられた。』 とあります。

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仁王門の奥の扁額

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仁王門屋根の垂木と組物

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仁王門欄間の龍の彫刻

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こちらは鳳凰の彫刻

 山を遠望しながら杉が両側に聳える道路を行くと、石標が建つのが寺院入口。

江戸時代には14~15軒の農家が宿屋を営んでいたそうですが、今は跡形もありません。

 紅葉散り敷く参道を上ると俄かに視界が開け、階段の先には重厚な門が。

これが松尾寺仁王門で江戸中期、享保15年(1730)~享和2年(1802年)に建てられたものと

言われ京都府指定文化財。前面上には「青葉山」の扁額が掲げられています。

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横から見た仁王門

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境内側から見た仁王門
矢印にあるように納経は仁王門の左手へ。

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仁王門から参道を振り返る

 由緒にあるように当地に松尾寺が開創された理由は、活火山である青葉山に対する

畏敬の念からというのが最も無理のない説。これは若狭の人も考えたようで、

山の丹後側には松尾寺、若狭側には中山寺がありどちらも青葉山を山号としているのが、

その証拠と言えます。

後世ここを西国札所に決めたのが【かざん】法皇。仁王門を過ぎた参道左手に菊の御紋の勅使門があります。

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仁王門を過ぎ階段を上る

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門の脇にひっそりと建つかつての塔頭跡の碑

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西国三十三ヵ所を示す寺標と参道脇を彩る楓

 加えて寺から少し北へ行った場所にあるのが大杉の清水。山の中腹から湧出する水が

霊泉と見做されたのでしょう。山中にあって清水は【多すぎ】る事はありませんから。

 初めて草庵を結んだとされる唐の威光上人は紀三井寺でも登場した高僧。

確かに双峰を遠望すると馬耳に見えます。

馬耳にお経を唱えて馬耳東風にならなかったのか疑問は残りますが、

そこは西方の大唐帝国の御威光でしょう。

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参道左手の勅使門

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門扉には菊の御紋が

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石段からの仁王門の眺め

[参考書]

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