香やは隠るる、腹はふくれる(230311)
<コース>
【往路】JR天王寺(6:18) → JR加茂(7:26→7:33) → JR月ケ瀬口(7:57) → 月ヶ瀬駅前(8:45) → (臨時バス) → 尾山口(9:00)
徒歩5分 → 梅林入口 → 真福寺 → 一目八景 → 帆浦梅林 → 梅林公園 → 天神神社・天神梅林 → 代官坂 → 月ヶ瀬橋 → 一目万本 → 奥の谷梅林 → 龍王梅林 → 八幡橋 → 紅葉の小道 → 梅の資料館(月ヶ瀬橋畔) → 尾山口
【復路】尾山口(13:40) → (臨時バス) → JR月ヶ瀬駅(13:55→14:12) → (関西本線) → JR大河原(14:18) → 徒歩8分 → 恋志谷神社 → JR大河原(15:19) → JR加茂(15:35→15:39) → (大和路快速) → JR大阪(16:54)

月ヶ瀬梅渓 一目百景の眺望
・春の夜の 闇はあやなし 梅の花 色こそ見えね 香やは隠るる 凡河内躬恒
梅渓発祥の寺院参拝に続きいよいよ梅林散策。花も勿論ですが、
それにも増して辺り一面に漂う香りに圧倒。馥郁というのは文学だけの表現と思っていました。
散策スタートに当たり先ずは梅林入口で腹ごしらえ。
店先で焼いていた草餅に惹かれたのが正直な所で、花より団子を地で行く話です。

これから向かう梅園の案内板

貰ったパンフの地図ではこうなる
梅園入口にある二軒の店は早朝から営業中。その内、近い方の「梅香」さんで焼餅購入。
食べ歩き覚悟でしたが、お茶まで出して頂き一服。長谷寺門前もそうですが、
大和は草餅が名物の様子。梅の里では鶯餅にはならないのでしょうか?

草餅に並んだ行列

盆梅を眺めながら暫し休憩

様々な盆梅が並ぶが全て売り物
焼餅を頂いた店の周囲は梅の盆栽が並んでいましたが、食事だけでなく、
梅干・盆梅など梅に関するう【めぼしい】ものを扱って居られる様子。
偶々出て居られた店の御主人に伺うと、梅は食用・観賞用に見事に分かれているそうで、
盆梅からは梅干しは採れないそうです。

店の裏にある梅の巨木
樹齢数百年かと思いきや、御主人の話では50~60年程だとか。

白梅の盆栽

購買意欲をそそる紅梅の盆栽

これも店の裏にある枝垂れ梅
道標から梅林へは坂を上り、名張川の北側の尾山地区の【おやま】にある梅林へ。
尾山と言う名は山の尾根の部分にあるからの命名でしょうが、月ヶ瀬梅林は
名張川(月ヶ瀬川・五月川)の両側の約3㎞に亘って東西に続く名勝地。
川は下流で木津川に合流しますが、かつては川が深い谷を形成する渓谷。
月ヶ瀬梅林ではなく、月ヶ瀬梅渓と呼ばれるのはそのためです。
しかし1959年に高山ダムが出来、それに伴って渓谷は水没しダム湖が形成。
今は、穏やかな川面に梅が映えます。

梅の向こうに見える月ヶ瀬湖
高山ダムに拠って名張川が堰き止められてできた。
『月ヶ瀬の梅は、今から約800年前、月ヶ瀬尾山に天神社を祀り、所縁の梅の木を植えたのが始まり。
その梅の実から烏梅(うばい)を作るようになり、林間の渓谷や空地を利用して梅を植え、
烏梅は急峻なこの地域の貴重な収入源となった。
江戸後期には10万本以上の梅が植えられており、梅の名所としても知られるようになった。

最初の見所「一目八景」

満開の梅と月ヶ瀬湖
烏梅は黒梅とも呼ばれ、梅の実を煙で黒く燻したもので、薬用や染色に使用。
特に月ヶ瀬の烏梅は、紅花染において烏梅に含まれるクエン酸が
紅花の美しい発色を可能にしたので、京・大坂の染物屋に送られた。
江戸時代後期には生産量が最盛期を迎えたが、明治以降安価な化学染料が
輸入されるようになったため需要が減り衰退した。
梅林も茶畑等に転換され、今では梅の木も1万3千本と全盛期の六分の一程度まで減少。
現在では地元で唯一残った古梅園1軒がその製法を伝えているのみである。

斜面全体に梅が見える
奥の建物は売店。

向日の岸辺にも梅

遊覧船はないが、時折ボートが走っている
梅林が渓谷を挟んだこの梅渓は、江戸時代後期から風雅を好む文人墨客に讃えられ、
その景色を愛でる詩文が詠まれ多くの著作品が出版された。
また大正11年には国が初めて指定した名勝の一つとなっている。
明治以降、梅林の減少や渓谷の水没等、かつての勢いはなくなったが、
地元の人々の努力によって新しく生まれ変わった梅林は、関西屈指の観光地として
季節には多くの人々が訪れる場所となっている。』 とあります。

次の梅林へ移動

帆浦梅林
月ヶ瀬で最も景色が良いとされる場所。

帆浦梅林の眺望
茶店の張出した展望台からの景色。よく写真に使われるのは紅白の梅が隣接しているから?

遠く西を望めば桃香野の集落が
梅林入口からは、鹿飛谷・一目八景・帆浦梅林と続きますが、この辺りが一番の見所らしく、
月ヶ瀬梅渓として写真で紹介されるのもここ。散策路から梅越しに名張川が見える絶景の地。
帆浦というからには、かつては川を往来する船の帆が見えたのでしょう。
一目八景というのも【ほら】ではないようです。
この付近を歩くと道脇には茶店や食事処が犇めいており、店で注文して
見晴らしの良い張り出しから梅渓を見るのがお勧めの様です。
メニューはうどんや鍋物が中心で焼き鳥・焼きそば・焼肉など煙を出すものは一切なく
焼いているのは草餅くらい。梅の香りを損なわないとの心配りに感心する事頻りでした。

張出しからの眺望


[参考書]


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徒歩5分 → 梅林入口 → 真福寺 → 一目八景 → 帆浦梅林 → 梅林公園 → 天神神社・天神梅林 → 代官坂 → 月ヶ瀬橋 → 一目万本 → 奥の谷梅林 → 龍王梅林 → 八幡橋 → 紅葉の小道 → 梅の資料館(月ヶ瀬橋畔) → 尾山口
【復路】尾山口(13:40) → (臨時バス) → JR月ヶ瀬駅(13:55→14:12) → (関西本線) → JR大河原(14:18) → 徒歩8分 → 恋志谷神社 → JR大河原(15:19) → JR加茂(15:35→15:39) → (大和路快速) → JR大阪(16:54)

月ヶ瀬梅渓 一目百景の眺望
・春の夜の 闇はあやなし 梅の花 色こそ見えね 香やは隠るる 凡河内躬恒
梅渓発祥の寺院参拝に続きいよいよ梅林散策。花も勿論ですが、
それにも増して辺り一面に漂う香りに圧倒。馥郁というのは文学だけの表現と思っていました。
散策スタートに当たり先ずは梅林入口で腹ごしらえ。
店先で焼いていた草餅に惹かれたのが正直な所で、花より団子を地で行く話です。

これから向かう梅園の案内板

貰ったパンフの地図ではこうなる
梅園入口にある二軒の店は早朝から営業中。その内、近い方の「梅香」さんで焼餅購入。
食べ歩き覚悟でしたが、お茶まで出して頂き一服。長谷寺門前もそうですが、
大和は草餅が名物の様子。梅の里では鶯餅にはならないのでしょうか?

草餅に並んだ行列

盆梅を眺めながら暫し休憩

様々な盆梅が並ぶが全て売り物
焼餅を頂いた店の周囲は梅の盆栽が並んでいましたが、食事だけでなく、
梅干・盆梅など梅に関するう【めぼしい】ものを扱って居られる様子。
偶々出て居られた店の御主人に伺うと、梅は食用・観賞用に見事に分かれているそうで、
盆梅からは梅干しは採れないそうです。

店の裏にある梅の巨木
樹齢数百年かと思いきや、御主人の話では50~60年程だとか。

白梅の盆栽

購買意欲をそそる紅梅の盆栽

これも店の裏にある枝垂れ梅
道標から梅林へは坂を上り、名張川の北側の尾山地区の【おやま】にある梅林へ。
尾山と言う名は山の尾根の部分にあるからの命名でしょうが、月ヶ瀬梅林は
名張川(月ヶ瀬川・五月川)の両側の約3㎞に亘って東西に続く名勝地。
川は下流で木津川に合流しますが、かつては川が深い谷を形成する渓谷。
月ヶ瀬梅林ではなく、月ヶ瀬梅渓と呼ばれるのはそのためです。
しかし1959年に高山ダムが出来、それに伴って渓谷は水没しダム湖が形成。
今は、穏やかな川面に梅が映えます。

梅の向こうに見える月ヶ瀬湖
高山ダムに拠って名張川が堰き止められてできた。
『月ヶ瀬の梅は、今から約800年前、月ヶ瀬尾山に天神社を祀り、所縁の梅の木を植えたのが始まり。
その梅の実から烏梅(うばい)を作るようになり、林間の渓谷や空地を利用して梅を植え、
烏梅は急峻なこの地域の貴重な収入源となった。
江戸後期には10万本以上の梅が植えられており、梅の名所としても知られるようになった。

最初の見所「一目八景」

満開の梅と月ヶ瀬湖
烏梅は黒梅とも呼ばれ、梅の実を煙で黒く燻したもので、薬用や染色に使用。
特に月ヶ瀬の烏梅は、紅花染において烏梅に含まれるクエン酸が
紅花の美しい発色を可能にしたので、京・大坂の染物屋に送られた。
江戸時代後期には生産量が最盛期を迎えたが、明治以降安価な化学染料が
輸入されるようになったため需要が減り衰退した。
梅林も茶畑等に転換され、今では梅の木も1万3千本と全盛期の六分の一程度まで減少。
現在では地元で唯一残った古梅園1軒がその製法を伝えているのみである。

斜面全体に梅が見える
奥の建物は売店。

向日の岸辺にも梅

遊覧船はないが、時折ボートが走っている
梅林が渓谷を挟んだこの梅渓は、江戸時代後期から風雅を好む文人墨客に讃えられ、
その景色を愛でる詩文が詠まれ多くの著作品が出版された。
また大正11年には国が初めて指定した名勝の一つとなっている。
明治以降、梅林の減少や渓谷の水没等、かつての勢いはなくなったが、
地元の人々の努力によって新しく生まれ変わった梅林は、関西屈指の観光地として
季節には多くの人々が訪れる場所となっている。』 とあります。

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帆浦梅林
月ヶ瀬で最も景色が良いとされる場所。

帆浦梅林の眺望
茶店の張出した展望台からの景色。よく写真に使われるのは紅白の梅が隣接しているから?

遠く西を望めば桃香野の集落が
梅林入口からは、鹿飛谷・一目八景・帆浦梅林と続きますが、この辺りが一番の見所らしく、
月ヶ瀬梅渓として写真で紹介されるのもここ。散策路から梅越しに名張川が見える絶景の地。
帆浦というからには、かつては川を往来する船の帆が見えたのでしょう。
一目八景というのも【ほら】ではないようです。
この付近を歩くと道脇には茶店や食事処が犇めいており、店で注文して
見晴らしの良い張り出しから梅渓を見るのがお勧めの様です。
メニューはうどんや鍋物が中心で焼き鳥・焼きそば・焼肉など煙を出すものは一切なく
焼いているのは草餅くらい。梅の香りを損なわないとの心配りに感心する事頻りでした。

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