<コース>
御堂筋線梅田(10:07) → 中百舌鳥(10:40 → 南海電鉄10:45) → 河内長野(11:05) → 南海バス3番乗場(11:15) → 観心寺(11:25) → 観心寺

槇尾山観心寺(高野山真言宗 遺跡本山 関西花の寺二十五ヵ寺第二十五番霊場)
二月も半ばを過ぎ世間の関心事は梅の開花。そこで南河内の観心寺へと繰り出しました。
河内長野にある槇尾山観心寺(まきおさんかんしんじ)は大宝元年(701年)役行者が開創した雲心寺が始まり。
その後、空海が大同三年(808年)に北斗七星を勧請し、更に弘仁六年(815年)に自ら彫刻した如意輪観音を安置し
寺号を「観心寺」としたとあります。

観心寺山門

山門脇の梅

山門を通り左にある梅園にて


弘法大師も井戸や温泉を掘るだけではなく彫刻もして大忙しですが、本尊の国宝如意輪観音の製作年代は空海よりも
少し時代が下るので、これは伝説の域。
事実上の開基は天長四年(827年)空海の直弟子の実恵とされます。
但し観心寺には奈良時代の仏像も数体伝来するので、平安以前の開基というのは案外本当かもしれません。
古い由来にも増して、ここが有名なのは中世に政治の舞台に登場するようになった事。
金剛山周辺は楠木氏の勢力範囲で、観心寺は楠木氏の菩提寺でもあります。
境内には楠木正成(大楠公)の学問所跡もありました。
歴史上『悪党』と記録される正成ですが、千早城の興亡も孫子の兵法に通じた面があり学問を修めたひとかどの人物で
あった事が分かります。
正成は後醍醐天皇の命を受け金堂造営に着手、また建武の新政の成功を祈願して三重塔の建立を計画しましたが、
湊川の戦で討死。塔は建築が中断され建掛塔として今に伝わりました。
尚、正成の首級は足利尊氏によってここに届けられ境内に祀られています。

楠公学問所 中院
奥の中院では写経と土日には瞑想が開かれる。

金堂への階段

常夜灯にも菊水紋が

池越しに拝殿を望む

重文・訶梨帝母天堂(かりていもてんどう)

訶梨帝母天堂の裳階部分

重文・恩賜講堂

境内にある星塚
北斗七星を祀る日本で唯一の寺なので七つの星塚が境内にあり巡る習わしである。

国宝・金堂
正平年間(1346~1370年)の建立。和様と禅宗様の混在した折衷様式。

金堂前にある大師の礼拝石

本尊の国宝・如意輪観音は4月17・18日のみ特別開帳

金堂全景 よく写真に使われるアングルである。

建掛塔
三重塔の一重目だけが造られた未完成の建築。

建掛塔垂木部分

建掛塔と金堂

御影堂

開山堂

開山堂横にある大楠公首塚
また楠木氏との関係からここは吉野・賀名生に続く南朝の行在所(あんざいしょ)にもなり、境内には後村上天皇陵があります。
仮の都とは言えなぜここに行在所を持って来たかですが、高野山・吉野へは山伝いに行けば意外と近く、
修験者の勢力を恃んだものと思えます。
行を「あん」と発音するのは中国宋王朝時代の音で、鎌倉時代に禅宗と共に伝わった呼び方。
仏教伝来時は「ぎょう」、遣唐使時は「こう」と音読みも三通りあります。
『東方見聞録』でマルコ・ポーロが南宋の首都杭州を「キンザイ」と発音しており、長らく由来が不明でしたが、
桑原隲蔵(じつぞう)博士が仮の都の行在に由来する説を唱え定説となりました。
室町以降は管領畠山氏の庇護を受けますが、信長に拠り寺領没収。
豊臣秀吉・秀頼親子によって再度庇護を受けるという浮沈を経験します。
江戸時代には槇本院檀家の甲斐荘(かいのしょう)氏が中心となって伽藍を維持しました。
甲斐荘氏は徳川光圀に拠り旗本に取り立てられた楠木正成の子孫で、日本画家の甲斐荘楠音(ただおと)も一門に連なります。

後村上天皇御旧跡(旧惣持院跡)

後村上天皇陵への石段

後村上天皇陵

山門前の大楠公銅像

観心寺子院 旧槇本院
いまは「創作料理 KU-RI」 として使用され月・火・水 限定20食(¥2,500)の完全予約制。二か月前からの予約だが早々と完売になるようである。

旧槇本院

観心寺説明書 拝観料¥300を払うと頂ける

観心寺御朱印 梅の期間限定版
昼食は門前の「阿修羅窟」で入麺を注文。凄い店名ですが店内のも仏教や民族関係の品々が飾られていました。
会計の時に年配の女性に尋ねると
鉄丈:「こちらのお店の方は仏教に関係があるのですか?」
女性:「亡くなった主人がお寺の出なもので。」
鉄丈:「この辺りのお寺ですか?」
女性:「目の前です。」
鉄丈:「観心寺の方でしたか。」
女性:「兄が先々代の住職で、今は御孫さんがされています。六人兄弟で五人がお坊さんになり主人だけが違う道に進みました。」
鉄丈:「会社員をされていたのですか?」
女性:「仏教の研究をしていてよく印度を訪問していました。そこに晩年の著作がありますよ。」
と本を見ると佐藤任(たもつ)著とあり、空海や密教を研究された著名な方のようです。
唯、本の内容はまだ難しそうなのでもっと【入麺】に学ぶ必要がありそうです。

昼食を摂った「阿修羅窟」

店内の様子

入麺 ¥700

河内長野市マンホールカード 配布場所は「道の駅 奥河内くろまろの郷」

河内長野郵便局 ; 重文・天野山金剛寺多宝塔、観心寺建掛塔、天然記念物・夕照の楓
河内長野高向郵便局 ; 花の文化園・ピラミッド型大温室、梅、サクラソウ
[参考書]
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