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行基寺 対面の間と回廊式庭園 (岐阜県海津市南濃町上野河戸) <行基寺 其の肆>

2023.09.20(20:29) 1593

月見だんごう(2023.8.5)

<コース> 夏の青春18きっぷ使用
【往路】JR大阪(5:55) → JR米原(7:42→8:04) → JR大垣(8:36)

大垣駅(9:08) → (養老鉄道) → 養老(9:30) → (レンタサイクル10分) → 養老寺 → 徒歩15分 → 養老神社 → 徒歩15分 → 養老の滝 → 徒歩30分 → 養老寺 → (レンタサイクル5分) → 大菩提寺 → (レンタサイクル50分) → 道の駅 月見の里 → (レンタサイクル10分) → 徒歩10分 → 行基寺 → (レンタサイクル10分) → 駒野駅

【復路】駒野(15:16) → 大垣(15:53→16:04) → JR米原(16:39→16:47) → JR大阪(18:13)

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臥龍山 行基寺(浄土宗 西美濃三十三霊場第二十七番札所)
対面の間からの揖斐川、濃尾平野の眺望。

 本堂参拝して西側に迫る岩肌に対面した後は、右側の廊下を進んで書院奥へ。

その東端にあるのが対面の間と呼ばれる部屋。

床の間には掛け軸や調度品が簡素な中にも上品に置かれています。

藩主の菩提寺なので【体面】を保つ必要があったのでしょうが、それにも増して素晴らしいのはここからの眺望。

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廊下を東に進んだ先にある対面の間

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床の間の観音様の掛け軸と香炉

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対面の間へ渡る廊下を振り返る

『当山の庭園は、松平家菩提寺となった際に、緑山和尚に拠り作庭。書院西側には

自然の岩肌を活かした枯山水の庭園が、苔庭の奥には岩肌を伝って落ちる滝水がある。

一方、東側には南北に広がる雄大な濃尾平野を借景にした眺望の庭園があり、

百八個からなる飛石が周囲を囲んでいる。

各書院からは濃尾平野は元より、南は知多半島、北は日本アルプス連峰を眺めることが出来る。

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揖斐川下流方面の眺め

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正面に見える濃尾平野
その奥に建つビル群は名古屋市内。

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揖斐川上流方面の眺め

 高須藩は三万石の小藩ながら尾張徳川家の連枝、支藩で尾張藩に後継者が途絶えた場合に

相続人を出す役割を持った。尾張藩17代藩主の内、実に4代が高須藩の出身である。

御三家を除けば将軍家筆頭家門というべき家格を保ち、江戸城での格式は大大名と同格であった。

幕末から明治維新にかけて大きな役割を果たした尾張藩主徳川慶勝、茂徳、会津藩主松田容保、

桑名藩主松平定敬の四名は高須藩松平家の四兄弟である。』 とあります。

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庭園に湧き出す水

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揖斐川に架かる海津橋遠望

 対面の間から東側を望むと遮るものがなく、「お月見の寺」と呼ばれるのはここからの眺望を言うのでしょう。

今でも旧暦8月15日には観月会が開催されているとか。今の暦では敬老の日前後でしょうか、是非見てみたいものです。

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対面の間から北側に続く庭園を望む
その奥に見えるのが藩主の間。

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北側の庭園

 このように風雅な場所ですが、明治以前には一般人はこの部屋どころか境内も立入禁止。

と言うと殿様が庭で月見を独り占めしたというと優雅な感じですが、果たしてそうなのか?

一般の立ち入りを禁止したのは、この場でかなり政治的な会合等が行われた場所だった可能性が大。

蜜だんごではなく【秘密の談合】であったら、【きなこ臭い】気もします。思った以上に藩主は大変だったのでしょう。

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庭園の向こうに建つ藩主の間

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庭園を飾る巨石群

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書院の廊下を渡って藩主の間へ向かう

 それにしても幕末の藩主がここの四兄弟とは驚き。他藩に養子に行く位ですから暗愚ではなかったでしょうが、

皆、それなりの名を残しているのも高須藩の家訓が活きているように思えます。

御三家筆頭でありながら、唯一将軍を出せなかった尾張家ですが、江戸幕府の幕引きでの功績は流石、

【おわり】良ければ総て良しと言えます。尤も、そのために彼らが【談合四兄弟】と言われることはないようですが…。

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廊下より庭園を見る

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廊下から見る庭園と対面の間

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藩主の間に向かう途中の濃尾平野の眺め

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