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観音正寺 再建された本堂 (滋賀県近江八幡市安土町石寺) <観音正寺 其の参>

2023.11.18(20:26) 1649

渚の拝観人魚(2022.12.3)

<コース>
【往路】JR大阪(7:30) → (快速) → JR安土(7:58)

JR安土駅 → 徒歩20分 → 桑實寺山門 → 徒歩20分 → 桑實寺 → 徒歩15分 → 観音寺城跡 → 徒歩10分 → 観音正寺 → 徒歩35分 → 石馬寺 → 徒歩10分 → 石馬寺(12:42) → (滋賀バス) → 能登川駅(14:50)

【復路】JR能登川(13:04) → (新快速) → JR大阪(16:13)

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繖山 観音正寺(天台宗系単立寺院 西国巡礼第三十二番札所)

 堂々巡りの後、漸く本堂前に到着。途中の山道ではすれ違った人は皆無でしたが、

本堂前には団体も含めて、午前中なのに既に多くの参拝者が。さすが西国札所だけの事はあります。

 繖山観音正寺(きぬがさざんかんのんしょうじ)は、

『推古天皇13年(605年)、この地を訪れた聖徳太子が自ら彫った千手観音を祀ったのが嚆矢。

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西国札所本堂とその脇にある巨岩群

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平成16年(2004年)再建の本堂には札西国札所の巡礼者の姿が

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正面より見た本堂

 縁起に拠れば、

聖徳太子が繖山の麓を歩いていると太子を呼び止める声がした。

太子が振り返るとそこには人魚が控えており、太子に語り始めた。

「私の前世は琵琶湖の漁師で、殺生を生業とし仏法を信心していなかったので、

琵琶湖の神の怒りでこのような姿に転生しました。どうかこの業から救って下さい。」

そこで、太子は人魚を往生させるために自ら千手観音の像を刻み、

これを安置する寺院を建立。これが観音正寺の始まりである。

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巨岩群前より見た本堂側面

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本堂入口付近

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入口の蔀戸と上に掲げられた「繖山」 の扁額

 すると天から天女が山中の大岩の上に舞い降り、太子を讃嘆する舞を舞った。

この大岩が天楽石で観音正寺の奥之院となっている。

また、太子の前に天照大神と春日明神が現れ、山中の霊水で墨を摺り、千手観音の像を描くように告げた。

太子がこれに従い像を描き終えると、今度は釈迦如来と大日如来が現れ、その像を霊木に刻むように告げた。

これに従い太子が刻んだ千手観音像が当寺の本尊である。

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本堂前から巨岩群方面を望む

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反対側を振り返ると近江盆地と近江富士

 観音寺のある山は繖山と称し別名観音寺山。近江守護佐々木六角氏が本拠とした山城があり、

観音正寺も六角氏の庇護の下で隆盛を極め、最盛期には72坊3院の子院を擁したという。

 戦国動乱の世になり六角氏が山上に城郭を築き始めると、寺は山麓に移転させられ、

更に六角氏が永禄11年(1568年)に織田信長に滅ぼされると、一転して苦難の道を辿る事になった。

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人魚の伝説

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観音正寺略縁起と拝観券

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観音正寺御朱印 (西国札所)
平成4年と令和4年の拝受を比較。

 慶長年間(1596~1615年)には堂舎は再び山上へ戻り、塔頭の教林坊の宗徳法橋(そうとくほっきょう)が

諸堂を再建したと言う。明治になって諸堂を建て替える事となり、観音堂は甲良町の念称寺へ移築。

代わりに彦根城の欅御殿を本堂として明治15年(1882年)に拝領した。

 しかし平成5年(1993年)の火災で本堂と本尊は焼失。本尊の木造千手観音立像は

国の重要文化財で像高1m余り、明応6年(1497年)仏師民部法眼作との銘記があり、

全身に切金文様を施した秘仏で、33年に一度御開帳された。

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本堂の右手にある巨岩群

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巨岩群全景
平成5年の本堂焼失後の工事中に発見されたという。

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巨岩群近影
これらの岩は石仏を表したものとか言われるが詳細は不明。

 寺院関係者と檀家の努力に拠って、平成16年(2004年)に本堂は再建。

新たな本尊として京都の仏師松本明慶作の千手観音坐像が造立された。

従来の1mの立像に対し、新たな坐像は像高3.56m、光背を含めると

6.3mの巨大なもので、特例としてインドから輸入した23トンの白檀を素材にしている。

平成24年(2013年)には土蔵から、焼失した前秘仏の御前立が発見され、

現在はこれが新たな秘仏とされている。』 とあります。

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巨岩の下にある祠とそこへ向かう縁結びの橋

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祠には夫婦神を祀る?

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後方の岩上には祈願する人魚像が建つ

 この寺の由緒は何と人魚伝説。本堂左手の斜面には巨石群があり、結縁地蔵尊と呼ばれますが、

その一角には仏像に混じってマーメイド姿のお馴染みの人魚像が建ちます。

また西国札所開創1200年の御朱印に記念押印されているのは人魚の尾、

老蘇郵便局の風景印にはに人魚が描かれています。

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奇岩の上には祈願の諸仏が建つ

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これは観音様

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横向きに見た巨岩群

 お寺に人魚とはめるへんちっくですが、縁起を丁寧に読むと

ある日、聖徳太子の前に異形の男が現れ

「自分は魚を捕る事を生業としているので、このような人魚の姿になってしまった。何とか救って欲しい。」

と頼んだので、観音正寺を創建したとか。思うに

「これやったら人魚やのうて半魚人とちゃうんかいな!」。

寺には人魚のミイラもあったそうなので、是非見たいものですが、

前回訪問した翌年に失火で本堂や仏像は全焼、人魚も焼失したとか。

【まぁ、冥途】に行けば皆仏になるので、細かい事はいいませんが、

どことなく【半身半魚】になる伝説です。

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祠に祀られている水かけ観音

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奉納魚濫観音

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安土老蘇郵便局 ; 観音正寺本堂、奥石神社拝殿、琵琶湖と人魚の哀願姿

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滋賀県 トラックバック(-) | コメント(2) | [EDIT]
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コメント
ここは未訪問なので、行ってみたいですね。
平成の本堂も気になります。
【2023/11/18 21:42】 | 大原かずのり #- | [edit]

 大原かずのり様

 本堂自体は最近の新築ですが、再建時に新たに巨岩群が見つかったりと

 まだまだ新たな発見がありそうです。

 
【2023/11/19 20:14】 | 和辻鉄丈 #- | [edit]
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