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タイトル画像

富貴寺 富貴への道 (大分県豊後高田市田染字蕗) <富貴寺 其の壱>

2024.02.15(21:21) 1731

人は富貴を目指す(2023.12.2)

<コース>
【往路】JR大分(8:00) → JR宇佐(8:50)

(国東半島ツアーバス) 宇佐駅前(10:15) → 宇佐神宮(滞在50分) → 富貴寺・昼食(滞在60分) → 真木大堂(滞在20分) → 熊野摩崖仏(滞在55分) → 財前墓地(車窓見学) → 両子寺(35分) → 大分空港(16:00) → 別府駅東口(17:05) → 大分駅前北口(17:30)

【復路】大分駅前(20:20) → (近鉄高速バス) → 大阪駅前(7:20)

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蓮華山 富貴寺(天台宗 六郷満山霊場第四番特別札所)

 六郷満山の中心である宇佐神宮を一通り巡った後は、バスで次の巡礼地富貴寺まで移動。

山中の古刹を想像していましたが門前には広い駐車場があり、陽光が燦燦と降り注ぐ場所。

横には昼食予定の食堂もありました。

 九州最古の木造建築の国宝・大堂を有し、六郷満山では外せない場所なのでしょう。

皆、富貴を目指す事に変わりはありません。

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石段の先に建つ仁王門

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石段の秋桜

 参道の上り口に建つ石幢(せきどう)は石灯籠に似ていますが火袋のないのが特徴で、

高さ215㎝、六面に六地蔵を刻んだ江戸時代の作。

その脇の石殿はがっちりした造りで十王を刻んで売り事から十王石殿とも呼ばれる室町時代の作です。

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参道入口にある石幢と石殿

 石段を上るとこぢんまりとした仁王門が建ち、阿吽の仁王様がお出迎え。

経年のためか、どことなく可愛らしい印象です。

そう言えば上り口手前のバス停に「千と千尋の神隠し」のキャラが置かれているのも御愛嬌ですが、

並んで撮影に興じる人も。これでは仁王様もカオナシもとい形無しです。

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正面から見た仁王門

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右の仁王(阿像)

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左の吽像

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食堂前から入口を見る
バス停では観光バスガイドさんが休憩中。

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ベンチに座る 「千と千尋の神隠し」 の案山子?

 蓮華山富貴寺(れんげさんふきじ)は、

『六郷満山の中で満山を統括した西叡山高山寺の末寺の一つで天台宗に属する。

寺伝に拠れば、養老2年(718年)、仁聞(にんもん)菩薩の開基と言われる。

 昔この地に高さ970丈もある榧の大木があった。その影は数里を越え、

朝は隣村の河内の塔御堂、夕には反対側の田原の釜割まで届いたそう。

竹田番匠が、この榧の一木で大堂を造り仏像を刻み、余材で牛を刻んだが、未だ余ったので、

刻んだ牛に余材を乗せて熊野に運んだところ、途中で牛が動かなくなり、

その地に建てたお堂が真木大堂であると言い伝えられる。

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仁王門の先の階段を進み本堂へ

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階段を上った両側に聳える御神木

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左側にあるのが昔話にも登場する榧(かや)の巨木

 平安時代は宇佐神宮宮司家の祈願所、蕗浦阿弥陀寺(現在の富貴寺大堂)の別当として

宇佐宮司家の保護の下、九つの坊を擁し鎌倉初期までは権勢を誇ったが、

武士の台頭や戦国時代の混乱で衰退。江戸時代に入ってから徐々に復興し、

除災招福・五穀豊穣を祈願する寺として今日まで法灯を伝えている。

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右側にあるの大銀杏の御神木

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大堂前から見た御神木

 国宝・大堂は西国唯一の阿弥陀堂で九州最古の和様建造物。

宇治平等院鳳凰堂・奥州平泉中尊寺金色堂と並ぶ日本三大阿弥陀堂の一つである。

内陣中央には本尊の重文阿弥陀如来坐像が安置され、堂内の壁画は平安三壁画の一つに数えられる。

その他、境内には国東塔、石殿、板碑、笠塔婆、仁王像、梵字石などが多数残る。』 とあります。

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大堂から境内を彩る紅葉を見る

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注連縄が張られているのは欅?

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富貴寺は紅葉名所でもある

 ツアーなので団体行動ですが、御朱印帳に書いて貰うために、受付を過ぎると別行動で寺務所へ。

途中、修復中の建物を過ぎて向かった先には 「仮本堂」 の札が掛かり、

その場所で住職夫人から御朱印を拝受。

私 ; 「仮本堂とありますが、国宝大堂は修理中ですか?」

夫人 ; 「いいえ、覆いが掛かっているのが本堂で、国宝は阿弥陀堂になります。」

私 ; 「という事は、御本尊は?」

夫人 ; 「阿弥陀堂の御本尊は阿弥陀如来ですが、本堂は不動明王になります。」

との事。必ずしも国宝・重文が本堂・本尊ではないという好例でした。

そうなると御朱印は御本尊で拝受ですが、ここは六郷満山札所なのでやはり阿弥陀堂で拝受。

墨書は梵字で阿弥陀如来と勢至・観音の両菩薩を表したものでした。

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御朱印拝受のため仁王門から右手の寺務所へ

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覆いが掛かり修復中の本堂

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不動明王が移されている仮本堂で御朱印拝受

 木造建築が有名な富貴寺ですが、境内の石像美術も中々なもの。

『参道左側の板碑は延文6年(1361年)の銘を持つ祐禅大徳七回忌の造。

五基の笠塔婆は鎌倉時代の僧侶広増に拠る建立で、最も古いものは仁治2年(1241年)である。

また大堂左手には正徳6年の八臂弁財天(宇賀弁財天)、造立年代不明の文殊菩薩が並ぶ。

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笠卒塔婆 (説明書より)

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八臂弁財天石像

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文殊菩薩石像

 石塔、石仏の宝庫と言われる国東半島を特徴付ける石造物は宝塔の一種である国東塔。

国東塔は塔身下に「請け花」「反り花」の蓮華座を設けた特異な形態を持っている。

鎌倉時代後期から南北朝前期にかけて六郷満山寺院に大型のものが建てられた。

塔身上部には奉納孔があり、経典を治める宝塔として建てられたのが本来の姿であるが、

後世には墓標化してゆく。隣の小さな国東塔は墓標として建てられ慶長8年(1603年)の銘が残る。』

とあります。 

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国東塔

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隣接する小さな国東塔は墓標

 国宝が有名な富貴寺は紅葉の名所。少し時期は過ぎたものの、大堂全体が赤色に染まった感じでした。

大堂前に聳えるのは伝説にもなった榧の巨木。

何でも仁聞菩薩が榧を伐ろうとしましたが、切っても切っても翌朝には元に戻ってしまい困り切っていた所、

ヘクソカズラが「伐った大鋸屑をその日の内に燃やしてしまうと切り倒せます。」と教えたので無事伐る事ができたとか。

かつて「おんぶお化け」でも似た話を聞いたので、霊木には霊力が宿るという昔話では良くある話なのでしょう。

それにしても同じ植物に裏切られるとは榧も気の毒な話です。

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大堂左側には紅葉と共に石像群が並ぶ

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石垣の上の石像群

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説明書に拠れば石像の中に奪衣婆坐像もあったが急ぎの拝観で気付かず

 九州最古の木造建築である国宝・大堂を有する富貴寺ですが、

仁聞菩薩が開創したというのも伝説の域です。

由緒について確実な記録は宇佐大宮司の到津(いとうづ)家に伝わる貞応2年(1223年)の古文書に

「蕗浦(ふきうら)阿弥陀寺は当家歴代の祈願所」 と記されたのが最初だそう。

 当寺の場所が田染(たしぶ)で字が蕗ですから、元々は蕗にあって蕗寺(ふきじ)と呼ばれていたものが、

六郷満山の信仰が広まるにつれてその中に取り込まれ、より御利益のありそうな

富貴寺と改称したように思えます。人が富貴を目指すのは昔も今も変わりないので…。

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境内奥に並ぶ五輪塔

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更に奥には奥の院 薬師岩屋がある
但し、ツアーのためか誰も行った人は居らず。

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