家康生誕の地の古刹を巡る(2017.11.02)
<コース>
東岡崎駅 → レンタサイクル50分 → 瀧山寺 → レンタサイクル20分 → 大樹寺 → レンタサイクル20分 → 東岡崎駅

岡崎城公園入口
歩道橋の上から撮影
・五万石でも岡崎さまは お城下まで船が着く
と歌われた岡崎は東海道38番目の宿場、というよりも徳川家康誕生の地。
市内を歩くと、葵町やら康生町やら家康縁の地名が至る所に。
葵の紋も至る所にあって、ここでは水戸黄門の印籠も効き目がなさそうです。
そんな城下町の寺院を二ヶ所巡礼ですが、離れているのと交通の便が悪いのでレンタサイクルでGO!
山裾に抱かれた静寂な地にある瀧山寺は、
正式には吉祥陀羅尼山薬樹王院瀧山寺(きっしょうだらにさんやくじゅおういんたきさんじ)
『天武天皇の時代に開かれた三河屈指の古刹。役行者がこの寺の南を流れる青木川の滝壺より仏像を拾い上げ、
自ら彫った薬師如来の体内に納め一堂を建てたのが始まり。
その後、源頼朝の帰依を受け頼朝公の遺髪・歯を納めた等身大の聖観音が作られ、鬼まつりも始まった。』
とあります。
聖観音は運慶・湛慶の親子合作で彩色された優雅な仏様。若い頃に苦難を嘗めた頼朝の願いだったのでしょうか。
その後、南北朝時代には足利尊氏の、江戸期には徳川家康と源氏の子孫の庇護を受けています。

瀧山寺仁王門
1267年に飛騨の匠により建立。但し、ここから本堂までは結構な距離

吉祥陀羅尼山薬樹王院瀧山寺本堂(天台宗)
役行者が開基という三河きっての古刹で二月の鬼祭りが有名。前の樽は八丁味噌の樽で、鬼祭りの大松明の火を消すための水を入れるものだとか。

瀧山寺本堂横にある瀧山東照宮
日本三大東照宮という触れ込みだが、規模は小さい。

規模は小さくとも葵の紋は健在
続く成道山松安院大樹寺 (じょうどうさんしょうあんいんだいじゅじ) は松平家・徳川家の菩提寺。
家康より六世の祖松平親忠により1475年に創建されました。
未だ弱小豪族だった松平家が大樹になる願いか、あるいは寄らば【大樹】の陰と思ったかどうかは分かりません。
桶狭間合戦の折、今川方だった19歳の家康はここに逃れ先祖の墓前で自害を図ります。
それを聞いた大樹寺13代住職登誉上人は
「厭離穢土、欣求浄土(戦国乱世を住みよい浄土にするのがお前の役目である)」と諭します。
家康は自害を思いとどまり、終生この言葉を座右の銘にしました。
またこの時、野武士の一団に寺を囲まれますが怪力の寺僧が門の閂を振り回して敵を退散させたと伝わります。
言葉だけではなく実践(実戦?)でも家康の役に立ったのですね。

大樹寺山門(浄土宗)
徳川家菩提寺。

大樹寺本堂

大樹寺本堂内
家康の座右の銘が書いてある。

大樹寺多宝塔
何故、家康が最終的に天下を取ったかについては色々あるでしょうが、
①失敗を活かせた事
②退く事が出来た事
が他の戦国大名との差ではなかったかと思います。
健康にも気を配って当時としては長命の75歳で没。決して武将一点張りの不精な人間ではなかったのですね。
有名な八丁味噌は現代から見ても健康食で家康は兵食として珍重したようです。
尚、ハ丁味噌は生産地がお城から八丁(870m)離れていたことに拠るもので、
家康が口八丁で天下を取ったという訳ではありませんので念のため

岡崎城遠望

家康が三方ヶ原の戦いで信玄に負けた時の肖像
脱糞までして浜松城に逃げ帰ったほどの惨敗で、後々まで教訓にしたと言う。

岡崎宿場町の江戸側入口、二十七曲り
東海道を城付近を通る様にした際に、防御の為、二十七回曲がるようにした。

旧額田郡公会堂(重要文化財)
今は修理中の為、外観のみ

旧商工会議所
大正六年岡崎銀行本店として鈴木貞次(辰野金吾の弟子)が設計。煉瓦と花崗岩を用いた造り

味噌蔵

矢作川西に建つ日吉丸と蜂須賀小六の出会いの場面。
講談等で有名だが蜂須賀家(阿波32万石、明治以降は侯爵)にとってはイメージダウン。そこで昭和初期に、中世史の権威渡辺東京帝国大学教授に、蜂須賀家の由来を調査依頼。その結果、当時矢作川には橋はなかったので、日吉丸との出会いは虚構である、ということが分かっただけであったとか。

左 ; 大樹寺御朱印 右 ; 瀧山寺御朱印

岡崎鴨田郵便局 ; 重文・大樹寺多宝塔、市花・藤と市木・黒松
岩津郵便局 ; 重文・大樹寺多宝塔、ブドウ
常盤郵便局 ; 重文・瀧山寺三門、無形民俗文化財鬼おどりの鬼面
岡崎大樹寺郵便局 ; 大樹寺山門、花火

岡崎市マンホールカード ; 三河武士のやかた家康館にて配布
[参考書]
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春秋社の月刊誌「春秋」連載中から話題になった本。東海道を歴史・美術・風俗多方面から解説している。
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