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智識寺(長野県千曲市) 花に囲まれた温泉地の古刹

2019.07.04(18:40) 334

坂の上の紫陽花 (2015.07.11)

<コース>
JR松本 → JR姨捨 → 徒歩10分 → 長楽寺 → JR姨捨 → JR稲荷山 → 徒歩50分 → しなの鉄道戸倉駅 → 徒歩30分 → 知識寺

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清源山 智識寺(真言宗智山派)

 篠ノ井線稲荷山駅から、しなの鉄道戸倉駅に向かう途中に稲荷山土蔵群地区はあります。かつては善光寺街道の宿場、のちに商都として発展。

 明治期の善光寺地震の後、火災に強い土蔵が多く建設されたとか。このあたりの事情は川越と似ています。この付近を鉄道が通るときに駅の誘致に猛反対したので、このような街並みが残ったそうです。

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荒町付近の旧料亭松葉屋

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唯一の公開施設「稲荷山宿 蔵し館」
幕末から明治の生糸輸出業で財を成した松林邸。上田藩の御用商人でもあった。

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蔵し館の内部展示

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山丹(旧呉服商)

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旧醸造蔵

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醸造蔵付近から見た善光寺街道

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たまち蔵道
善光寺街道から一本中に入ったところ。

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梅沢屋(旧第六十三国立銀行稲荷山本店)

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蔵造の店舗の高村薬局

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高村別邸

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極楽寺参道脇の土蔵群

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参道脇土蔵群

 昼食の後は戸倉の智識寺へ。清源山智識寺は天平12年(740年)創建、大同2年(807年)には坂上田村麻呂が冠着山に堂宇を改修したとの寺伝を持つ古刹。本尊の十一面観音立像は行基の作とされる一木造りで重文。

 鎌倉時代の建久9年(1209年)には源頼朝により仁王像が寄進、室町時代には領主村上氏の庇護を受けますが、武田氏の信濃攻め以降衰退。慶長14年(1609年)には現在地へ移転し、歴代松代藩主の崇拝を受け大御堂も修復されます。

 有為転変を経ますが堅実に生き残っているわけで、歴代将軍の庇護が大きかったと思います。武門ながら知恵者が多いのは寺号の影響もあるのでしょうか?

 今は6月の紫陽花、10月の女郎花で知られますが、バスの本数が非常に少なく、戸倉駅から30分歩くという文字通り【坂上】の寺でした。

 紫陽花はほぼ終盤、御朱印を御願いすべく事務所に行くと御住職は法事で不在のため拝受できず。事前に連絡して欲しいとの事でした。由緒もあるお寺ですが観光寺院ではないからでしょう。

 地方へ行くほどお寺の経営は大変なようで、衰退するのは戦乱の世だけではないと言う事。【智識】を総動員して生き残りを図って欲しいものです。

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昼食を摂った「しなの鉄道」戸倉駅前にある酒造蔵

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昼食は「とろろ蕎麦」

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智識寺仁王門
室町時代の建立で、安置された木造仁王像も室町期の作。

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茅葺が印象的な重文・大御堂
天文10年(1541年)に再建された禅宗様の仏堂で文政年間に修復。本尊の重文・十一面観音は平安後期の作。

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境内の紫陽花。
ピークは少し過ぎていたか?

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