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施無畏寺(和歌山県有田郡湯浅町) 醤油の町にある明恵上人の寺

2019.09.07(01:11) 400

明恵上人の三宝観(2019.9.2)

<コース>
JR天王寺(6:10) → JR和歌山(7:11→7:23) → JR御坊(8:28→8:34) → (紀州鉄道) → 紀伊御坊(8:39) → 徒歩20分 → 寺内町・日高別院 → 徒歩25分 → JR御坊(11:03) → JR道成寺(11:06) → 徒歩5分 → 道成寺 → JR道成寺(12:58) → JR御坊(13:01→13:03) → JR湯浅(13:27) → 駅前多目的広場 → レンタサイクル20分 → 施無畏寺湯浅街並み → JR湯浅(16:50) → JR和歌山(17:34→17:37) → JR大阪(19:13)

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補陀落山 施無畏寺(真言宗御室派)

 昼過ぎの電車で御坊から紀勢線で湯浅まで移動。

御坊は梅の町ですが湯浅まで来るとそこはミカンの町。少し移動するだけで特産物が変わると言うのは地質や地形の影響も

あるでしょうが、それだけ場所に相応しい良質のものが獲れると言う事でしょう。

駅前から自転車で海岸沿いを走ると栖原地区。南向きの斜面に蜜柑・三宝柑の木が植えられています。

その海岸沿いから少しそれて高台に上った先にあるのが施無畏寺

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熊野古道の立石道標
JR湯浅駅から少し西に下った所に建つ。

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栖原海岸沿いにある施無畏寺標
ここから坂道を上り参拝。

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山門前にて

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山門前から湯浅湾の島々を望む
鷹島(左)と苅藻島(右)。

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山門から見える斜面に植えられた蜜柑

 補陀落山施無畏寺(ふだらくさんせむいじ)は、中世に湯浅地域に勢力を振るった湯浅一族が檀越となり寄進したもの。

その時に導師として招かれたのが明恵上人。

 明恵は承安3年(1173年)有田郡の出身。父は平重国、母は湯浅宗重の四女。

高雄神護寺、東大寺で華厳宗を納め、後世からは華厳宗中興の祖と称される高僧となりました。

彼の真骨頂は学問よりも修行、23歳以降の数年はここ栖原の白上峰で厳しい修行を行い悟りを開いたとされます。

境内からは湯浅湾に浮かぶ苅藻島、鷹島が見えますが、彼はそこに渡って修行した事もあったようです。

 建永元年(1206年)には後鳥羽上皇から栂尾の地を賜り高山寺を開いています。

宋より茶をもたらしたのは栄西ですが、その茶を栂尾に植え民間普及に努めたのは明恵上人の功績。

晩年の寛喜3年(1231年)には故郷の寺の開基に招かれたのも彼の名声に拠るものでしょう。

施無畏とは無畏(おそれ無し)を施すと言う意味だとか。

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山門を過ぎた正面にある庫裏

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入り口部分の破風

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垂木の象と獅子の彫刻

 門をくぐった場所には庫裏と寺務所しかありませんが、上人所縁の建物は少し上った奥之院。

本堂・開山堂・鐘楼・鎮守社があり施無畏寺4棟として文化財になっています。

いずれも明恵上人が亡くなった後に、湯浅一族が建立したもの。

訪れた施無畏寺は高台に建ち湯浅湾の島々が見渡せる場所。その景色が彼の性格にも影響を与えたのは間違いないでしょう。

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山門脇を通り明恵所縁の奥之院へ向かう

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奥之院への途中から見た庫裏と寺務所
後方には湯浅湾、木々は蜜柑。

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奥之院入口から見た開山堂(左)と本堂(右)

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貞享3年(1686年)建立の本堂(観音堂)
千手観音を本尊とする三間堂。

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本堂の「施無畏」の扁額

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明暦元年(1655年)建立の開山堂
明恵上人を本尊とする三間堂。

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正徳3年(1713年)の銘のある鐘楼

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施無畏寺御朱印

 参拝の後は、街並み散策。山田川の南側にある北町通りをメインに「伝統的建造物群保存地区」が広がります。

湯浅は鎌倉時代に宋から伝わった金山寺味噌とそこから派生した醤油発祥の地。味噌の底に溜まった液体を調理に使う事で

和食の幅が一気に広がりました。底に溜まった事から当初はたまり醤油と呼ばれました。

 初めは湯浅が生産を独占してきましたが、江戸時代には関東へ伝わります。

江戸という巨大消費地を控えていた事、関東特産の小麦を使った事で地位が逆転しました。

「かつてはここも“亀甲王”というブランドがあったんやけど、今はキッコーマンの方が有名になってしまって…。」

と地元の方も残念そうでした。せめて【拮抗】する位になれば良いですが。

関東で醤油と言えば千葉の野田と銚子ですが、千葉県には白浜、勝浦といった和歌山の地名が付いています。

房総へ移住した紀州の人々が一役買っていたのは確かです。

 そういえば、和歌山にはJR御坊から紀州鉄道、千葉県にはJR銚子から銚子電鉄と短い鉄道が出ていますが、

これも同じDNAのなせる業でしょうか?

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大仙堀に並ぶ醤油蔵
山田川に沿って醤油の原材料や商品が積み下ろしされた内港。

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北町通りから見た街並み

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北町通にある角長
天保12年創業の醤油醸造元。現在、保存地区に残っている醤油蔵元はここのみ。

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北町通りの太田久助吟製
江戸末期の建築。元は醤油醸造家だったが、現在は金山寺味噌の製造販売を手掛ける。

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北町通りにある加納屋
大正10年の建築で、その頃流行した黒漆喰仕上げを取り入れている。

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津浦家
北町通りの東端にあり、かつては醸造に用いる麹の製造販売を行っていた。主屋は明治11年の建築。

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保存地区にある1日限定1組宿泊の宿

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下新町の小路にある甚風呂
江戸時代から昭和の終わりまで営業していた銭湯。

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甚風呂の男湯
湯浅にあるが、浴槽は結構な湯深である。壁の映画のポスターが懐かしい。

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銭湯の湯の循環装置

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東端から北町通りを眺める

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湯浅中町郵便局 ; 湯浅湾
湯浅栖原郵便局 ;西有田自然公園・栖原港、三宝柑

[参考書]

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