<コース>
JR横浜 → JR鎌倉 → (京浜急行バス 鎌倉23・24) → 浄明寺 → 徒歩5分 → 杉本観音

大蔵山 杉本寺(天台宗 坂東三十三ヵ所第一番札所)
浄妙寺から鎌倉方面へ戻り、道路に面した場所が杉本寺入口。
お堂に至る石段は摩滅が進み現在は通行禁止。そこに生える苔がより一層の趣を添えます。
鎌倉の苔寺と言えば妙本寺が有名ですが、ここも中々のもの。
生物学的には三方を山に囲まれ、湿度と日照によって苔が育ち易い環境になっているのでしょう。
マイナスイオンも豊富に思えます。生えているのは、勿論杉苔でしょうね。
苔生した石段の横の急な石段を上ると杉木立に囲まれた苔むした茅葺の観音堂が正面に。
大蔵山杉本寺(だいぞうさんすぎもとでら)は、鎌倉最古の寺院。寺伝に拠れば
『天平6年(734年)に光明皇后の命で、藤原房前と行基により創建された鎌倉最古の寺院。
行基が関東を行脚した際に、大蔵山から町を眺め「こここそ観世音菩薩を安置する霊地である。」と、
霊木で等身大の像を彫り安置したのが始まり。
続いて仁寿元年(851年)には慈覚大師円仁が海上に浮かんだ霊木に十一面観音像を刻み安置、
更に寛和元年(985年)には花山法皇の命で恵心僧都源信が十一面観音を刻み安置した。
文治5年1189年、大蔵観音堂が火災で炎上した時、別当浄台坊は衣を少し焦がしただけで本尊を無事救出。
これが後の信仰に繋がった。
別の説では、三観音自ら杉の木の下に難を避けた事で杉本寺と呼ばれるようになったと言う。』
とあります。
仏教界の大立者が三名関係している上に、火災でも焼けなかったという有難いお話です。
何故、本尊の十一面観音が3体なのか?合計すると33面、これは札所の数と一致します。
加えて、花山法皇は三十三ヵ所を始めたとされる方。
坂東札所という事で、由緒記に後世付け加えたと思うのが無理がない気がします。
本尊が杉の下に自ら逃げたとなると【杉】たるは猶及ばざるが如し、の感があります。
杉木立の下の杉本寺で十分でしょう。
と、寺伝を否定する内容ばかりですが、ここが古代より寺であったのは明らか。
周囲を山に囲まれたお堂の前に立つと神秘的な感じがひしひしと伝わります。
恐らく古代人もここに信仰の息吹を感じたが故に御堂を建てたのでしょう。開山や中興の名を出さずとも十分です。

杉本寺山門の屋根
苔生した感じが古さを感じる。

杉本寺本堂
行基建立という鎌倉最古の寺。

杉本寺略縁起

杉本寺御朱印
こうして洋館の後は近所の報国寺、浄明寺と杉本寺と一転和風建築をはしご。
最後は、鶴岡八幡宮に御参りしたあと、わらび餅でちょっと一服。洋館に行ったあとは羊羹でしめる処ですが、
歯応えがあったのでよう噛んで食べた次第。建物も食べ物も和洋折衷となった一日でした。

若宮大路の「こ寿々」にて一服

名物わらびもち
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