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安祥寺(京都市山科区) 山科一帯を支配した巨刹

2019.12.03(20:59) 498

弘法大師の法灯を継ぐ巨刹の興亡(2019.11.26)

<コース>
JR大阪 → JR山科 → 徒歩15分 → 毘沙門堂 → 徒歩10分 → 安祥寺 → 地下鉄山科 → 地下鉄小野 → 徒歩5分 → 勧修寺 → 徒歩10分 → 随身院

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吉祥山 寶塔院 安祥寺(真言宗)

 毘沙門堂を拝観した後は疎水沿いに西に歩いて安祥寺へ。

今まで非公開の寺院でしたが、天皇陛下の御即位を記念して

皇室所縁の寺院という事で初めて公開されています。

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琵琶湖疎水を西に向かう

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疎水に架かる橋を渡ると安祥寺へ

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入口にある薬医門
かつては疎水の南にあったとか。この奥が寺務所。

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薬医門の屋根

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寺務所で御朱印を拝受

 吉祥山寶塔院安祥寺(きっしょうざんほうとういんあんしょうじ)の由緒は、

『嘉祥元年(848年)、仁明天皇皇后で、文徳天皇生母の藤原順子の発願により創建。

空海の孫弟子に当たる留学僧恵運僧都は開基となった。

伽藍が完成した9世紀後半には上下両寺の大伽藍に加え塔頭が七百余り、

山科一帯の広大な山野を独占したと言われる。しかし応仁の乱では伽藍や寺領を失い衰退。

江戸時代になって幕府より境内地復旧の命を受け、敷地は大幅に減ったものの、

現在の寺領を回復。法灯を今に伝える。』 とあります。

 開創が嘉祥、山号が吉祥、寺号が安祥と総て「祥」の文字がありますが

厄災は防げなかったようです。

そういえば、先に拝観した毘沙門堂もかつての安祥寺の寺領を貰ったとありましたから、

広大な寺院であったのは事実のようです。

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安祥寺説明板

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塀に沿って参道を進む

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文化14年(1817年)建立の観音堂(本堂)
本尊の重文・十一面観音菩薩立像は泰澄の造像と伝わる奈良時代作で内陣で拝観できる。

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観音堂前面
柱や梁の木部に傷みが見られる。

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観音堂から入口方面を見る

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横から見た観音堂

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観音堂横には巨木が聳える

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観音堂遠景

11月16日放送の「おとな旅あるき旅」では、

「かつての門は疎水の南にありましたが、明治になって疎水が境内を二分する形でできました。」

と御住職が話して居られました。

堂宇は焼失しましたが、本尊の十一面観音立像は難を免れて堂内に。

また多宝塔は明治39年に焼失しますが、

祀られていた国宝・五智如来は京都国立博物館に寄託されていたので無事と、

仏像には「祥」の効果があったようです。

仏様まで焼けてしまっては、再建も【あんしょう】に乗り上げてしまう処です。

将来的に多宝塔が再建されたら寄託の国宝は帰宅されるかどうかは分かりませんが。

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多宝塔跡

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多宝塔跡の説明
国宝・五智如来はここの本尊であった。

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明和9年(1772年)建立の地蔵堂
本尊は鎌倉時代の地蔵菩薩で開基恵運僧都が中国より請来したと伝わる。

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安永2年(1773年)建立の大師堂
本尊弘法大師像は江戸中期の仏師・清水隆慶の作。

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紅葉の向こうに見える地蔵堂

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安祥寺説明書
普段は拝観しないが立派な説明書がある。

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拝観券
本尊の十一面観音立像。

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安祥寺御朱印(御本尊の重文・十一面観音)

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安祥寺御朱印(国宝・五智如来)

[参考書]

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