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本願寺 北山別院(京都市左京区) 親鸞聖人、求道のみち

2019.12.22(20:05) 512

親鸞聖人が喉を潤した泉(2019.12.6)

<コース>
京阪淀屋橋 → (京阪電鉄) → 出町柳 → (叡山電鉄) → 一乗寺 → 徒歩8分 → 詩仙堂 → 徒歩5分 → 北山別院

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聖水山 北山別院(浄土真宗本願寺派)

 詩仙堂拝観の後、南側の寺に向かって歩いていると大きな山門の手前に見事な紅葉が。

当初予定にはありませんでしたが、そのまま通り過ぎるのは惜しいので寄り道参拝。

 聖水山北山別院(しょうすいざんきたやまべついん)は

『元々は養源庵と称した天台宗寺院であったが、

門信徒の力によって延宝6年(1678年)本願寺に属し北山養源寺と称した。

延宝8年には本山別院となり、天和3年(1683年)には木仏御本尊、

親鸞・蓮如上人の御影を安置して別院の体裁が整った。

ところが享保17年(1732年)、山科別院の興隆支援のため本堂は山科に移動。

当地には小庵を残すのみになった。

 その後、明和2年(1765年)に再興が図られるが、安永2年(1773年)に全焼。

文政5年(1822年)に本堂が再建された。幕末の安政年間から

庫裏・鐘楼の移設が始まり明治4年に堂宇全体が整備された。

その後も大正・昭和にかけて改装・新築を経て今に至っている。』 とあります。

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階段横の見事な紅葉

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山門へ到着
左側は保育園。

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山門近影

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山門の向こうには本堂が

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門扉にある下り藤の紋

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山門からの眺め

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本堂

 寺の由来は古いですが真宗に改宗したのは江戸以降。

歴史的には古いとは言えません。しかしこの地と親鸞聖人には深い縁があります。

 比叡山で修行した上人は、29歳の時、万人の救われる道を求め

聖徳太子の創建された六角堂に百日間参籠。

そこで示現を得た上人は東山吉水の法然上人の弟子となり他力本願の教えを受けます。

 参籠に先立ち清水が湧出していた北山の地で喉を潤し、

御身体を拭い休息したとされるのが境内奥にある「御聖水」。

これが別院の山号にもなっています。また聖徳太子が童の姿となって

親鸞を励ましたという伝承が清水の脇の「影向石(ようごうせき)」として残っています。

 聖徳太子の伝承は兎も角、日野に生まれ叡山に上った親鸞聖人の伝説は信憑性が高いと思われます。

観光客が訪れる寺院ではありませんが、その奥には様々な歴史の【盛衰】が重層しているようです。

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本堂にある「聖水山」の扁額

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本堂前から山門を見る

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鐘楼

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保育園の脇の道を通った先にある御聖水と影向石

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御聖水説明

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今でも水が湧き出ている

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上宮太子(聖徳太子)影向石

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北山別院説明書

[参考書]

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京都市内 トラックバック(-) | コメント(2) | [EDIT]
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コメント
「聖水山」の扁額、すごくいいですね。
嫁いでから私も真宗なのですが、華美や豪奢を嫌った親鸞の清浄さを映し出したような、観光ずれしていない素朴さがとてもよいですね。
聖徳太子の夢殿ないしは六角堂に百日間参籠した聖人の伝説はあちらこちらで聞かれますが、案外この地が本物ではないかと思えてきます。
蓮如さんにもゆかりの深いお寺なのですね。

北山は、奥が深くまだまだ多くの謎ときがされていない玉手箱のように感じます。^^
【2019/12/23 01:36】 | 美雨 #- | [edit]
美雨様

超の付く御多忙の中、コメント有難うございます。

> 聖徳太子の夢殿ないしは六角堂に百日間参籠した聖人の伝説はあちらこちらで聞かれますが、案外この地が本物ではないかと思えてきます。

親鸞聖人所縁の場所はそうあちこちにないので、ここは信憑性が高いと思っています。【しょうにん】はいないかもしれませんが…。

> 北山は、奥が深くまだまだ多くの謎ときがされていない玉手箱のように感じます。^^

浄土真宗はあくまで信徒の方が中心の寺院ですし、昨今の御朱印ブームとも無縁ですので、観光地化していない気がします。
行基、弘法大師と異なり超人的というよりも人間的、歴史に学ぶ者としてはそういう所に惹かれます。

【2019/12/23 09:19】 | 和辻鉄丈 #- | [edit]
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