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田辺大師(和歌山県田辺市) 小高い丘の上の高山寺

2019.12.31(21:09) 518

太子と大師に所縁の大した古刹(2019.12.11)

<コース> 冬の青春18きっぷ
【往路】JR天王寺(6:45) → JR和歌山(7:49→8:06) → JR紀伊田辺(9:51)

観光案内所 → レンタサイクル → 高山寺

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正南面山 高山寺(真言宗御室派)

 冬の18きっぷ2回目は暖を求めて南紀へ。

吉野熊野国立公園の制定は戦前ですが、

近年高野山熊野が世界遺産になったため熊野詣の人が増えているようです。

 紀伊田辺は和歌山からの普通電車の終点。

ここから新宮方面への普通は1日5本程度、特急を使わないと極めて不便です。

 駅前から会津川を越え、紀勢線の線路を越えると目の前に小高い丘が。

ここはかつて縄文時代の貝塚があった場所ですが、

その丘の上にあるのが高山寺。飛鳥時代に遡る古刹です。

丘の麓に着くと山門は生憎修理中。

その下を潜り参道を上ると、開けた場所に堂宇が並びます。

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紀勢本線の向こうに森があるのが高山寺
会津川に架かる切戸橋上からの眺め。

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修復中の山門

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山門の彫刻

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山門を過ぎて石段を上る

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階段を上り境内へ

 正南面山高山寺(しょうなんめんざんこうざんじ)の由来は

『推古天皇の御世、牟婁の長者が飛鳥に出掛け聖徳(上宮)太子の教えに感動。

太子の御意を受けた長者は牟婁に戻ると

私財をもってここ南面山に御堂を建立し勧修問寺と名付けた。

 御堂が完成した夜に長者は太子の愛馬「烏の駒」が

薬師如来と上宮太子の御像を運んで来る夢を見たが、

眼が覚めると薬師如来と太子の御像が目の前にあった。

驚いた長者は自らこの二像を御堂に祀ったという。

 弘仁7年(816年)には弘法大師が熊野詣の途中、

この寺に立ち寄り密法を修し自らの像を彫って安置した。

これ以降、寺はこの辺りの文化の中心となり栄えた。

 天正13年(1585年)の秀吉の紀州攻めで伽藍は灰燼に帰したが、

江戸時代になって高野山から空増上人が入山して復興、

江戸時代には寺名が興山寺、更に高山寺と名を変え現在に至っている。』とあります。

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石段を上った左にある不動堂

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高山寺のシンボル多宝塔と本堂

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多宝塔正面
旅僧の悲願の末に文化13年完成。

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多宝塔の裳階部分
扁額は聖徳太子所縁の「上宮閣」

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大日如来を祀る本堂

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本堂正面

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本堂脇に佇む観音堂

 聖徳太子が開基で、弘法大師が中興したというもの凄い話。

飛鳥時代から知られた牟婁の湯ですから歴史があるのは当然。

聖徳太子は伝説でしょうが、弘法大師の事績は高野山の記録にも残っているようです。

 縄文時代の遺跡があるくらいですから、昔から人が居住した場所であるのは確実。

人々の信仰の拠り所だったと想像できます。

大日如来を祀る本堂の前には多宝塔が。

これは江戸中期の旅僧・阿涼は発願し托鉢行脚し、

彼の没後は後を継いだ僧侶に拠って漸く完成したというもの。

山内に多宝塔があるなら一層信仰が深まるという考えだったそうですが、

世代を越えて完成したのは売名行為ではなかったでしょう。

 多宝塔以外にも本堂裏手には観音堂、大師堂、薬師堂が並び庭園となっています。

25年前には庭園にさえ気が付かずに通り過ぎたのは若気の至りではありました。

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本堂裏手の諸堂

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大師堂
言わずと知れた開祖弘法大師を祀る。

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大師堂から池の上の弁天堂を見る

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奥の薬師堂から弁天堂と池を望む

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弁天池と日本庭園

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庭園の紅葉は12月でも未だ見頃

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一番奥にある薬師堂

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日本庭園から見える弁天堂と本堂(左)

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薬師堂と庫裏(右)

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弁天池周辺の紅葉

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高山寺由緒記

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高山寺本尊御朱印(平成6年拝受)

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高山寺観音様御朱印(今回拝受)

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