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慈光寺(大阪府東大阪市) 暗峠に近いホトトギスの里

2020.05.21(16:16) 616

髪切山で息切れ(2020.5.14)

<コース>
近鉄上本町 → 額田 → 徒歩40分 → 慈光寺

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髪切山 慈光寺(真言毘盧遮那宗 河内西国三十三ヵ所第二十四番札所)

 この日も先週に続き河内西国札所巡礼。興法寺に続く生駒登山となりました。

通常ならば近鉄額田駅から徒歩ですが、

コロナ騒動のため三密を避けて家から額田までサイクリング。

額田から東へと登りますが、ここは古代の平城京から難波に出る街道。

34㎞は最短コース、鞍部にあたるのが暗峠となります。

 額田駅も石切同様かなり高台にありますが寺院は駅から2.1㎞。

暗峠はハイキングコースとして整備されており

枚岡公園・あじさい園もあって名に反して暗くはなし。

「鞍借り峠」が語源と仄聞しましたが、説明はなしでした。

途中の道標に従って左折しましたが、これがとんでもない細道。

畠の畦道のような場所を鶯の声を聴きながら只管進むとようやく山門前に。

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赤いのは豊浦橋
駅を過ぎて川沿いのハイキングコースを歩く。

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寺院への分岐点に建つ道標

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かつての表参道も今は昔

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ようやく札所に到着

 髪切山慈光寺(こうぎりさんじこうじ)は、

『天智天皇の御世、役行者が開基。

当時、生駒山中には前鬼後鬼が住み人畜を殺傷していた。

役行者は不動明王の秘法に拠って鬼を捕え、前非を悔いた鬼は

髪を切り義学義賢と名乗り行者の弟子となった。

 これが山号の由来で、以後修験道の道場として栄える。

弘仁年間には弘法大師が訪れ堂宇を修築し十一面観音を安置して真言宗に改宗。

鎌倉時代には亀山法皇が行幸され三千石の寺禄を賜り、

六坊を有する寺院として繁栄した。

 しかし応仁の乱以降は兵火に会い堂宇は焼失。

江戸時代になって四代将軍家綱の頃、亮海和尚が荒廃した堂宇を再建。

宝暦3年には領主・鯰江唯意が自ら檀越となり堂宇整備に務めた。

文化9年に入山した鑁慶和尚は法律を振興したので入山も数多く、

律寺として隆盛を極め和尚は中興の祖とされた。

大正11年には開山堂を、昭和12年には本堂が修営され、

昭和22年より真言毘盧遮那宗となった。

山岳寺院らしく境内には杉や楓の大木がある他、

古来よりホトトギスの名所として知られる。』 とあります。

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山門前にて

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山門前の遥か向こうに市街地が見える

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山門近影

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由緒記

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境内の様子

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石段を登り本堂へ

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石段脇の石楠花

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石楠花の向こうに見える開山堂

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開山堂(行者堂)
天文18年(1549年)の墨書のある板絵千手観音像が安置されているが、通常非公開。

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開山堂から本堂方面を見る

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奥に建つ本堂
本尊大日如来を祀る

 この付近で悪事を働いていた二鬼は行者の法力で改心させ、

髪を切って弟子入りしたのが山号の由来ですが、鬼退治は虚構。

山賊を改心させたのが本音でしょう。

 山門を過ぎるとすぐ講堂を兼ねた寺務所ですが、人影はなし。

合図の半鐘を打ち鳴らすと若い御住職が出てこられました。

和辻;「途中から凄い細道になりました。」

住職;「そこが本来の参道なのですが、今は峠に抜ける舗装道がメインです。」

和辻;「本には髪切の集落は三戸とありますが…。」

住職;「今は、二軒になりました。子供の頃は母親が学校まで送り迎えをしていましたし。」

和辻;「ホトトギスは鳴いていますか?」

住職;「ここ1週間の間に鳴き始めました。明け方に鳴くことが多いですね。姿はまず見れませんね。」

と言った世間話。

登りがきつかった話をすると、奈良方面からは3.6㎞ですが大阪は2.1㎞との事。

道のりが短い分、勾配がきついのは当然です。

ここまで来るのも一苦労ですが、伝統ある寺院が廃寺にならずに済んだのは

並々ならぬ御苦労があったのでしょう。

山門横には鎌倉時代の梵鐘があり、御住職の行為で打ち鳴らして辞去。

鐘に始まって鐘に終わった巡礼でした。

 昼過ぎになったので大阪側と奈良側に茶店があったと思い出し

県境の暗峠まで歩きましたが、コロナのため閉店中。

暗い気分のまま駅まで下る事になりました。

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本堂前からの景色
向こうにあるのが開山堂。

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堂宇の周りは杉と苔に囲まれている

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本堂西側にあるカエデ
大阪府指定名勝で、標高20m、樹齢200年の巨木。

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寺務所横にある講堂
御朱印は右の寺務所で拝受。

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講堂横からの景色

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鎌倉時代の梵鐘
承保2年鋳造、承応5年改鋳の銘が残る。

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梵鐘の銘

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慈光寺縁起

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慈光寺御朱印

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大阪方面から見た暗峠
右の茶店は閉店中。

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