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鰐淵寺(島根県出雲市) 天台宗最初の末寺

2020.09.06(22:11) 693

滝壺から鰐が出た!(2020.8.14)

<コース>
松江しんじ湖温泉駅(6:26) → (一畑電鉄) → 雲州平田(7:11→7:17) → (平田生活バス鰐淵線) → 鰐淵小学校(7:37) → 徒歩30分 → 鰐淵寺 → 鰐淵寺駐車場(9:43) → (平田生活バス鰐淵線) → 雲州平田(10:18)

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浮浪山 一乗院 鰐淵寺(天台宗 中国観音霊場第25番札所)

 巡礼三日目は、松江しんじ湖温泉駅から一畑電鉄で出雲の古刹へ。

宍道湖の南を走るのは旧国鉄のJR。反対に北側を走るのは地元の一畑電鉄。

初めて乗ったのは、家族旅行の高校一年の時。

なぜここに電車が通り一畑電鉄と言う名前なのか不思議でしたが、

後で聞いた話では沿線に一畑薬師という古刹があり、それが名前の由来。

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向こうに見えるのが「松江しんじ湖温泉駅舎」
JR松江からは徒歩20分と遠いが、温泉が出るため宿泊施設は多い。

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始発の6:26分電鉄出雲市行きに乗車

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車内に鎮座するゆるキャラ「しまねっこ」
写真撮影用なのか、一緒に撮る人が多かった。

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松江しんじ湖温泉駅スタンプ
左は40年前と同じデザインであった。

 それ以来、気になって仕方がありませんでしたが、漸く巡礼実現。40年越しの恋が実った感じです。

調べると薬師さんの西にも鰐淵寺という名の古刹があってどちらも札所。

共に駅から離れた山中にありますが雲州平田駅から目指す寺までは9㎞。

しかも山中にあるので駅レンタサイクルは無理。唯一の交通手段は平田生活バス。

土日祝日は1日3本ですが、平日は8本に増便。これはお盆でも変わらなかったのは幸運でした。

駅からは始発のバスに乗車しましたが、何故か寺までは行かず2㎞程手前の小学校前で下車。

【がくえんじ】やから小学校前かいな!

などと思いながら鰐淵寺川を遡る事30分で駐車場前へ。更に15分で漸く門前へ到着。

朝の7時台とはいえ気温は30℃越えでしたが、木々に囲まれた幽谷の地なのが幸いしました。

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鰐淵小学校前で下車
左の鰐淵寺川を遡り寺へ向かう。

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歩く事30分で駐車場前へ
全山案内図と弁慶修行の地の碑が建つ。

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深山静寂の道を行く

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仁王門に到着

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鰐淵寺由緒

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川に架かる朱橋を越えると入口

 浮浪山一乗院鰐淵寺(ふろうさんいちじょういんがくえんじ)は、

『推古天皇2年(594年)、この地に旅して来られた信濃国の智春(ちしゅん)上人が、

推古天皇の眼病を治すために浮浪の滝で祈ったところ眼病が平癒。

それに報いるため天皇の発願により建立された勅願寺である。

 上人が浮浪の滝の畔で修業中、誤って滝壺に落としてしまった仏器を

鰐が鰓に引っ掛けて上人に返した。これが寺号の由来である。

平安時代以降の鰐淵寺は比叡山延暦寺との関係を深め、

円仁が当寺を訪問した際に改宗したとされ天台宗初の末寺となった。

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右が本坊、左が受付
受付で入山料¥500と御朱印を拝受する。滝は左方向へ。

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勅使門と本坊
ここは拝観の対象外。

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本堂への百八段の石段を登る

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両側の石垣の杉苔
日陰で湿度が高いからこのような生長をするのか?

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石段途中から受付を振り返る
両側の木々は葉が小さく切れ込みが深いイロハモミジという品種。

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右折して更に上を目指す

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石段の向こうに本堂(根本堂)が見える

 これらはあくまで伝承の域だが、平安時代の『梁塵秘抄』にも記録が残り、修験行場として全国に知られる存在であった。

また山を隔てた南西に鎮座する出雲大社との関係も深まり、出雲大社の別当寺とを務めたとされる。 

 源平時代に活躍した武蔵坊弁慶は、ここに多くの逸話を残す。仁平元年(1151年)に松江に生まれた弁慶は

18歳から3年間、鰐淵寺で修業。その後、比叡山に上り都で源義経に出会った。

 壇ノ浦で平家滅亡後は再びこの地へ戻り、伯耆の大山寺にあった釣鐘を一夜にして担いで持ち帰った。

これが今に伝わる重文の梵鐘である。

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狛犬と灯籠を支える亀

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根本堂(本堂)
薬師如来と千手観音を本尊とする。

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根本堂説明

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本堂前面の鰐淵寺の扁額と御詠歌

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根本堂前面の造り
柱の一部は傷んでいるがそれが長い年月の風格を与えている。

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根本堂の天井部

 南北朝時代には薬師如来を本尊とする南院が後醍醐天皇を支持、

薬師如来を本尊とする北院が北朝側に立ち対立するが貞和3年(1347年)に和解している。

 戦国時代の出雲では尼子氏と毛利氏の対立が深まるが、鰐淵寺は毛利を支持。

これが契機となって毛利氏の庇護を受ける事となった。現在の根本堂はその時代の建立である。』

とあります。

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根本堂の垂木と木鼻

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根本堂屋根部

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根本堂から手水舎を見る

 駐車場から仁王門へは徒歩で15分、そこから本坊、根本堂へも長い石段を登るという

只管鰐淵寺川を遡るという山道でした。更に入口から川筋を遡って10分程度行った先が滝と蔵王堂。

水量は減ったものの今でも霊水「龍眼水」が岩盤より湧出。寺伝からもここが当山発祥の地であるのは明らかで、

このような深山幽谷の地に寺を建立したのはこの滝の存在故と【すいりょう】できます。

 受付横に立つ本坊は新しい感じですが、それ以外の建物は歴史の風雪を感じさせる古色蒼然としたもの。

寺院というよりも山に堂宇が点在すると言った方が適切でした。

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根本堂横の釈迦堂

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鐘楼

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銅鐘の説明

 山奥の寺にしては珍しく入山料¥500が必要。宝物殿があるわけでなし、境内は至る所で改修中だったので、

少し高いとも思いましたが、これだけ広大な寺域を維持することを思えば納得。

 由緒は伝説的なものが多いですが、浮浪の滝の水が清潔で眼病予防に効果があった事が、

推古天皇の平癒を生んだと言えます。昔は劣悪な衛生状態に起因する眼病が多発した事に拠るのでしょう。

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杉木立の向こうに建つ摩陀羅神社

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神社説明

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摩陀羅神社拝殿
明治政府の神仏分離令を免れ、天台宗の秘神「摩陀羅神」を祀り続けている。

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摩陀羅神社本殿

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摩陀羅神社拝殿前より根本堂を見る

弁慶に関しては全く無関係とは思いませんが、やや贔屓の引き倒しの感が…。

「提灯と釣鐘」の諺は、ここの梵鐘を夜中に担いだ事に由来するとありますが、これも怪しい。

やはり弁慶は紀伊田辺の可能性が高く、紀州と出雲では「提灯と釣鐘」の気がします。

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神社付近からの遠望

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このような道を通り浮浪の滝へ

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漸く浮浪滝へ到着

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開山修行の地で当山発祥の場所で奥之院
左の穴が鰐が出た場所か?

 もう一つの鰐とは?有史以前は兎も角、今の日本には鰐は棲息していません。

因幡の白兎でも鰐鮫が出てきますし、いまでも中国山地の山奥では海で採れた鮫を「鰐」と呼んで食べます。

ならば、ここで言うところの鰐も鮫ですが鮫は淡水には居ません。

「神話でも足で歩いた」とあるそうですから、別物の可能性大。

想像を巡らすならば、ここで言う鰐とは「オオサンショウウオ」のような気がします。

かつて帝釈峡でも1mを越えるものが店で飼われていましたし、中国山地ではよく見かけます。

加えて凶暴性はないので滝壺から仏器を持って来ても不思議はありません。

確証はありませんが、【参照】にはなるかと思って記載してみました。

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滝は18mの流水
霊水「龍眼水」は堂右側の巌窟より今も湧出している。

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浮浪滝の蔵王堂近影
修験道の守護神「蔵王権現」の聖地とされ弁慶も修業したとされる。

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鰐淵寺説明書

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鰐淵寺御朱印(御本尊) ¥500

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鰐淵寺御朱印(中国観音霊場) ¥300
複雑な方が安いというのはどういう訳だろう?

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