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永保寺(岐阜県多治見市) 国宝の堂宇が連なる禅宗寺院

2020.09.22(20:43) 705

土岐は今、汗が滴る 多治見かな(2020.8.29)

<コース> 夏の青春18きっぷ
JR大阪(5:55) → JR米原 → JR大垣 → JR岐阜(10:45) → JR多治見(11:24) → 多治見レンタサイクル15分 → 永保寺 → 修道院 → JR多治見(14:45)

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虎渓山永保寺(臨済宗南禅寺派)

 8月最後の土曜は暑さから逃れるべく清流の流れる奥美濃へ。

と言う訳でJR大阪駅始発の快速に乗りましたが、5:46分頃発生した吹田駅での人身事故のため運転見合わせ。

45分程して漸く動き出しましたが信号待ちやら何やらで、乗り換えてJR美濃太田駅に着いた時には

長良川鉄道の列車は出発した後。

次の列車を待っていては到底間に合わないので、急遽予定を変更して太多線で多治見駅へ。

計画もなにもあったものではありませんが、それでも向かったのは【なじみ】のある場所だったからに他なりません。

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中央本線の線路東側から坂道を上る

 国宝の本堂で有名な虎渓山永保寺は駅から北へ2㎞余り。

27年前に訪問したときも8月、自転車がなく炎天下を30分以上あるいて寺院へ向かいましたが、

今回は駅北の駐輪場でレンタサイクルを利用。

25年目前のように歩いていたら熱中症でダウンしていた可能性が大でした。

 線路沿いに北上し、線路を越えて舗装された坂道を上ると目指す寺院。

入口は山の中腹でしたが、寺院はそこから参道を下った土岐川畔にありました。

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西参道入口
虎渓公園展望台の向かいにあり、ここから寺へは坂を下る。

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坂を下った先にある石橋を渡り境内へ

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永保寺遠景
この一連を「水月場」と呼んでいる。

 虎渓山永保寺(こけいざんえいほうじ)は、

『正和2年(1313年)、夢窓国師により開創され佛徳禅師を開山とする寺院。

寺伝ではこの付近で道に迷った疎石が、白馬に乗った女性に道を尋ねた所、

女性は観音菩薩の化身であったので、岩場に観音堂を建立したのが嚆矢と言われる。

 実際には鎌倉で修業中に、ここの領主の土岐頼貞の知遇を得て招かれたとされ

庵を結んだ場所も頼貞の別邸があった場所とされる。

虎渓山の山号は虎渓三笑の話で有名な中国廬山の虎渓に肖って名付けられた。

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光明天皇勅願所の碑

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池に掛かる無際橋と観音堂

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池に映える無際橋

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無際橋越しに見る観音堂
境内は紅葉の名所でもある。

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橋上の屋根と扁額

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「無際橋」の扁額

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橋の上から方丈、坐禅堂を望む

 建武の新政には後醍醐天皇の帰依を受けた永保寺であったが、南北朝時代の

暦応2年(1339年)北朝の光明天皇の勅願所となり基盤が確立した。

 南北朝時代に建立された観音堂と開山堂は檜皮葺で共に国宝。

観音堂は水月場とも呼ばれ池と無際橋を含む庭園は国の名勝に指定されている。

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橋の上の眺め

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梵音巌の上に建つ六角堂

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六角堂説明

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国宝・観音堂(本堂)
別名・水月場と言い南北朝時代の建立。入母屋造檜皮葺の仏殿である。

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一重裳階付きの観音堂屋根

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軒反りが強い屋根の形状は禅宗様式が強いが和様も見られる

 広大な境内には三つの塔頭を持ち、また雲水の修行道場も併設している。

平成15年には方丈・玄関・庫裏が火災で焼失したが、平成19年には庫裏が、

平成23年には方丈と玄関が再建された。』 とあります。

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池畔から見た方丈と庫裏

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平成23年竣工の方丈・華蔵庵
一般にはここが本堂と言われる。

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唐破風の大玄関
こちらも平成23年の竣工。専門道場とあるが道場は反対側にある。

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平成19年再建の庫裏

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庫裏の前から方丈を見る

 多治見の観光名所と言えばここ永保寺。国宝の建造物2棟と言うのも凄いですが、

それらがいつでも無料で拝観できるのは京都・奈良では考えられません。

尤も内陣の寺宝を公開するのは毎年3月15日のみですが、雲水の修行場という立場からすると

境内だけでも公開しているのは良とすべきでしょう。

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庫裏の前の大銀杏

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庫裏の前にある鐘楼

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鐘楼前から見た観音堂

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坐禅堂・虎渓僧堂

 御朱印は27年前に拝受済。丁度お盆の12日だったので、ベルを鳴らすと対応されたのは

私くらいの若いお坊さん。寝起きだったようで、

「皆、出払っていますが、私でも良ければ書きますが。」と言われたので、

「御願いします。」と私。

御朱印帳を渡したものの、大丈夫かなと不安が残りました。しかし拝受した墨書は予想外の達筆。

第一印象で判断するのは【よそうかい】と反省した事でした。

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勅使門跡

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池の周囲に植えられた紅葉

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池の脇を抜けて開山堂へ

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国宝・開山堂
南北朝時代の建築で入母屋造檜皮葺。

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開山堂の説明

 この日は、庫裏に居られた年配の御婦人が対応。

「今なら、夏季限定ですね。」と言われたので、それを拝受。青色の限定でしたが、値段は同じ¥300。

ついでに墨書の「水月場」の説明も受けました。優しい心遣いを感じます。

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東側にある黒門

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黒門横を流れる土岐川

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虎渓山永保寺 ご案内
これは寺務所で頂いたもの。

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虎渓山永保寺案内
これは多治見駅観光案内所で貰ったもの。

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永保寺御朱印

 参拝後は坂を東に下った先の多治見修道院を見学。見所がいずれも宗教施設でしかも他宗教と言うのも面白い話です。

多治見と言えば焼き物の町ですが、観光案内所で訊いた話では加えて「蒲焼き」も名物だそう。

生憎、参拝修了後はどこも準備中でしたが、次回に楽しみが増えたと【えいほう】に解釈して帰路に着きました。

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多治見修道院

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多治見郵便局 ; 永保寺、神言会多治見修道院、陶器

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多治見上野郵便局 ; 神言会多治見修道院
多治見高田郵便局 ; 虎渓山永保寺、高田徳利

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