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瑠璃光寺(山口市香山町)

2020.12.20(22:10) 774

大内文化の粋を集めた五重塔(2020.11.21)

<コース>
【往路】新大阪(6:06) → (ひかり501号) → JR新山口(8:38→9:13) → JR湯田温泉(9:31) → 徒歩5分 → 井上公園 → JR湯田温泉(9:58) → JR山口(10:02)

山口駅前レンタサイクル → 市内観光

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保寧山 瑠璃光寺(曹洞宗)

 洞春寺参拝の後は、門前の坂道を上って行くと行く手に美しい五重塔が目に入ります。

その美しさから山口と言うよりも日本を代表する五重塔。

一般には国宝・瑠璃光寺五重塔として知られますが、塔のある広大な場所は香山(こうざん)公園として

山口市が管理しており、瑠璃光寺はその奥の一角を占めるに過ぎません。

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香山公園入口
石碑には「曹洞宗 瑠璃光寺」とある。

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池と山を借景にした五重塔
よく撮影に用いられるポイント。樹木の雪吊りは、観光目的で積雪はまずないそうである。

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国宝・瑠璃光寺五重塔
紅葉は一週間前がピークであったそう。

 保寧山瑠璃光寺(ほねいさんるりこうじ)は、その沿革も複雑で、

『大内氏25代の義弘がこの地に建てた香積寺が嚆矢。その義弘は応永6年(1399年)の応永の乱で足利義満に敗死。

弟で26代を継いだ盛見(もりはる)が兄の菩提を弔うためにこの地に五重塔の建設を始めるが、

その盛見も九州の少弐・大友氏との戦で永享3年(1431年)に戦死。

五重塔は10年以上も経った嘉吉2年(1442年)頃にようやく完成したと伝わる。

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正面から見た五重塔
檜皮葺で31.2m。二層にのみ回縁が付いているのが特徴。内部は拝観できないが、大内義弘像と阿弥陀如来を祀っている。

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中門前からの眺め
ガイドの方の話では、五重塔の比率が最も美しいのがここからの眺望と言う。

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大内弘世像越しに五重塔を望む

 一方、瑠璃光寺は大内氏第一重臣であった陶氏6代弘房が応仁の乱で戦死した後、

夫人の妙栄大姉が菩提寺として文明3年(1471年)に建立。大庵須益大和尚を開山とした。

当初は安養寺と呼ばれ今の山口市仁保高野にあった。

薬師瑠璃光如来を本尊とし、明応元年(1492年)に瑠璃光寺に改名した。

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公園内に建つ雪舟像

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若山牧水の歌碑

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歌碑の説明

 江戸幕府の成立後、萩に拠った毛利氏はこの地にあった香積寺を慶長9年(1604年)萩に移転。

その跡地に元禄3年(1690年)に、仁保にあった瑠璃光寺を移転した。これが今に伝わる瑠璃光寺である。

中国三山の一つとされ本山に次ぐ寺格を有した。』 とあります。

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公園内の参道の向こうに建つ中門
その奥にあるのが本堂。

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本堂横から見た境内

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石段の先にある本堂

 大内氏の粋を集めた最高傑作。奈良の法隆寺、京都の醍醐寺と並んで

日本三名塔の一つに数えられるのも故なしとしません。

 要は、五重塔はこの地に建立されましたが、瑠璃光寺は全く別の場所にあった寺院。

瑠璃光寺がここに移転してきたので、瑠璃光寺と呼ばれるに過ぎません。

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石段から見た鐘楼
梵鐘は末寺であった光明禅寺が廃寺になった後に、移って来たもの。

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知足の手水鉢。


 寺社の盛衰は常の事ですから、生き残っただけでも良しとすべきでしょう。

大内氏から分かれた家臣の陶氏に滅ぼされた大内ですが、その寺が陶氏の寺と一緒となる事で

今に残ったのは歴史の皮肉。「別れても陶に合わんとぞ思ふ」を地で行く話です。

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納経所前にて

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瑠璃光寺御朱印

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