<コース>
【往路】JR糸魚川(6:00) → JR南小谷(7:20→7:27) → JR豊科(9:11)
JR豊科 → 徒歩7分 → 法蔵寺 → JR豊科(10:15) → JR松本(10:35→10:40) → JR岡谷(11:13→12:26) → JR塩尻(12:36→13:08) → JR須原(14:22) → 徒歩5分 → 須原宿 → 徒歩5分 → 定勝寺

浄戒山 定勝禅寺(臨済宗妙心寺派)
須原宿の西の桝形を曲がらず、真っ直ぐ進むと寺小路。その左手に建つのが定勝寺。
浄戒山定勝禅寺(じょうかいざんじょうしょうぜんじ)は、
『嘉慶年間(1387~1388年)に木曽家第11代右京太夫源親豊が祖先菩提の為、木曽川辺に開創、初屋(すうおく)和尚を
開山とした。
その後、文安5年(1448年)の木曽川洪水で流出、第14代右京太夫家賢(いえかた)が再建、香林(こうりん)和尚を以て
中興開山とした。しかし文禄4年(1596年)8月の洪水で再度流損。慶長3年(1598年)犬山城主石川備前守兵蔵光吉が
木曽義在(よしあり)の屋形跡である当地に移築したのが現在の諸堂宇である。

寺小路に面し定勝寺入口がある

境内は木曽氏屋形跡の石垣の上に建つ

入口の脇には湧き水を湛えた水舟が…。

山号寺号石碑
寺の敷地は木曽氏の館跡で、裏の愛宕山には城の構えを示す空堀や郭跡がある。木曽氏は義仲六代の孫・家村が
足利尊氏から木曽の地を与えられてから須原城に住したが、家村の子は高遠・安食野・馬場・贄川の諸家を興し、
木曽氏は家村の弟に当たる家道が継いだ。親豊は家道の曽孫であるが、その子信道は福島に興禅寺を、孫の豊方は
福島の長福寺を建立。これを木曽三寺と呼ぶ。
豊方の曽孫義元が飛騨国司に殺された後、子の義在が継ぎ、天文2年1533年福島への新道を開いた。それまで
福島と須原は木曽氏の両拠点となっていたが、義在の子義康が福島に移ってから須原は廃城となった。

石段を上り境内へ
左手に「明治天皇行在所」の碑が建つ。

山門近影
桃山時代の築で重要文化財となっている。

境内側から見た山門
大きくはないが時代を感じる外観である。

山門からの境内の眺望
左奥が庫裏。
本堂、庫裏、山門は桃山時代の建造物として建立時の豪壮な様式を留め、山門の棟板、玄関渡廊下を附けたりとして、
昭和27年(1952年)に国の重要文化財に指定されている。
他にも長野県宝になった木曽義元の画像や歴代和尚の頂相等の絵画もあり、古文書も多く所蔵している。
また金永という人物が、蕎麦切りを振舞ったという我が国最古の記録が残ることでも知られる。
本堂は六の本堂と言い、間口九間、奥行六間、いずれも京間の禅宗建築。地方寺院としては大規模な入母屋造、
正面と左右の板敷は鶯張りである。入側天井は鏡天井、蝦虹梁の曲線は直線的な堂内の対照的で手法上の意図が
伺える。内部の竹節欄間、吹き寄せ菱欄間、三部屋通し竿の平天井、正面の桟唐戸の透かし彫り等、簡素でしかも
豪壮であるのが特徴である。

山門の左手にある本堂
手前の閉じた門は御成門か?

境内から本堂遠景

本堂と書院の間にある唐破風玄関

重要文化財・本堂
本尊の釈迦如来は外陣から参拝。

本堂前の庭
庫裏は間口17.7m、奥行21.8mの切妻造妻入銅版葺の堂々たる構えで、入口の扉は武家屋敷風の大扉である。
この庫裏は全体として出城とでも言うべきもので、二階の一画が頑丈な踏み天井になっており、武者隠しの用をなしていた
と言われる。

重要文化財・庫裏

切妻造りが特徴の庫裏

庫裏の内部
庫裏に続く書院の欄間も簡素な中に美しさを持ったもので、千羽鶴の壁画は創建当時のものと推定される。
明治13年(1880年)6月27日、中山道御巡行の明治天皇は当初で御昼宴を召されたことから明治天皇須原行在所となっている。
御休憩は2時間30秒で、次の間には三条実美、伊藤博文、松方正義の明治の元勲が控えていたと記録にある。』 とあります。

庫裏に続く書院

書院の欄間彫刻

明治天皇が休憩された書院

創建時からの千羽鶴の壁画

書院から見た中庭

書院廊下と中庭

廊下と中庭

中庭全景

中庭越しに見える本堂

書院に続く本堂
木曽地方は川沿いの僅かな土地に人家が集中した場所。ここもその例に漏れませんが、山に張り付いた寺院ではなく、
京都市内に見られるような平地に建つ巨刹の印象でした。これは恐らく重文となった本堂と庫裏がそのようなイメージを
与えるのでしょう。
普通は本堂の方が立派に見えますが、ここでは庫裏の方が優勢。やはり木曽では【くり】がメインになるのでしょうか?

定勝寺略縁起

定勝寺御朱印
これは御本尊で、もう一つ木曽七福神布袋尊霊場の御朱印もある。
[参考書]
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